2019 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内温度計測技術を基盤とする細胞レベルの生命機能および病態化の解析
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17H03075
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内山 聖一 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (10401225)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 蛍光 / 温度 / 細胞 / 分析 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 二光子励起が細胞内温度上昇を引き起こすか否かを調べるため、数nsの蛍光寿命を示す新たな蛍光性温度センサー開発した。現在、酵母細胞を用いて計測を続けている(フランスとの共同研究)。 (2) これまでに開発してきた蛍光性温度センサーを利用して、褐色脂肪細胞の熱産生に対するパネキシン1の影響を詳細に調べた。本成果については、現在Molecular Metabolism誌に投稿中である(アメリカとの共同研究)。 (3) 生細胞に高出力のレーザー光を照射し、細胞の形や機能を操作する細胞工学において、既に開発された蛍光性温度センサーを利用して、細胞内温度を計測している(ドイツとの共同研究)。 (4) 酸化的リン酸化や解糖系といった代謝経路が細胞内温度に与える影響を、蛍光性温度センサーを利用して詳細に調査した。既に基礎データは取り終えており、原著論文の執筆を開始した。 (5) 細胞内温度計測の先駆者として、シンガポール、トルコ、スペインで開催された国際学会、シンポジウムにて招待講演を行った。Polymers誌にて関連テーマ(Fluorescent polymers for sensing and imaging)のゲスト編集者を務め、企画号を発行したほか、同誌、有機合成化学協会誌、ファルマシア誌に解説・総説を寄稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に記載した項目を順調に検討しているほか、国際学会における招待講演において世界に向けた本分野の普及を効果的に行えているため。
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Strategy for Future Research Activity |
特に問題を生じていないため、当初の研究計画調書に従って本課題を推進する。
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Research Products
(13 results)