2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a novel ultra-fast analytical method using super-atmospheric pressure ionization mass spectrometry
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17H03076
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
チェン リーチュイン 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (40585577)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 質量分析 / 化学分析 / 高速クロマトグラフィー / エレクトロスプレー / 超大気圧イオン源 |
Outline of Annual Research Achievements |
市販液体クロマトグラフィー ultra-HPLCシステム(Shimadzu Nexera)を高圧高温エレクトロスプレーイオン源に接続して、高速の液クロ・質量分析の実験を行った。検証実験のため、キャピラリーカラム温度を常温から150度まで加熱できる制御システムを作製した。イオン源圧力は最大30気圧、最高温度が350度までに安全に作動できるように設計・作製した。予備実験によって市販の耐熱のカーボンカラム(Thermo社製 graphitic carbon)が高温液体クロマトグラフィーに適することが分かった。カラム内径1mm と 0.1mm, カラム充填材として直計3ミクロンと5ミクロンのカーボン粒子を検討した。低い移動祖流量分析には 内径0.1 mm のカラムが適することが分かった。分子量500 Da 以下の医薬物の試料を用いて、高温液体クロマトグラフィー・高圧エレクトロスプレー質量分析法の検証を行った。動作温度を150度に上げたことで、低い流速でも分析速度の向上が確認された。医薬物の試料を用いた検証成果は学術論文誌Analyst (vol 143, pp. 5552-5558, 2018)に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
構築した高温液クロマトグラフィーと高圧エレクトロスプレーイオン源を用いて質量500Da以下の薬物の測定を行った。高温による薬物分子の分離速度が向上することが実証されたため、実験が順調に進められるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
分子量1000Da 以上のペチド、タンパク質などを用いて検証を行う予定である。アミノ配列の長い試料に対し、液体クロマトグラフィー移動相の組成、分析条件の最適化を行う。タンパク質の配列を高速で分析するために液体クロマトグラフィーの自動注入システムと分析カラムの間にオンラインの高温消化部を導入する。タンパク質の実験結果は日本質量分析討論会、分析化学学会に報告する予定。
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Research Products
(6 results)