2017 Fiscal Year Annual Research Report
フレキシブル界面の局所界面張力測定を可能にする界面極微小変位量の計測法の新規開発
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17H03078
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
塚原 聡 大阪大学, 理学研究科, 教授 (50207338)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 表面・界面物性 / 界面張力 / 界面微小振動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請研究の目的は,大きさ一定の円形の容器に,様々な物性を有する液体を満たし,その表面振動の測定を通して,表面張力を決定しようとするものである。その決定に対しては,容器の大きさと,表面の共振周波数,および振動モードが必要である。申請者らの先行研究では,誘電力を用いて,液体表面を強制振動させ,その振幅と位相を測定して,共振周波数を測定した。 今年度は,断続的な気流,交流磁場,ピエゾ素子を用いた強制振動とを試みた。測定装置には,ほとんどの場合,先行研究で採用したものと類似の顕微鏡を使ったシステムを用いた。その結果,いずれの方法を用いても,液体表面に有効な強制振動を起こすことができた。断続的な気流を用いた強制振動では,不揮発性または揮発性の低い液体の表面に,断続的に窒素ガスを当てて振動させるというものであるが,先行研究と類似した結果を得ている。ただし,誘電力と比べて,この方法では,変形させる力が強いため,未解決のより多くの検討を行うことが可能であった。交流磁場を用いた強制振動では,常磁性の金属イオンの塩を溶解した溶液に対して,電磁石に交流電流を印加して,表面の振動を励振させた。この方法でも,先行研究と類似した結果を得ている。ピエゾ素子を用いた強制振動では,主に,用いる容器の大きさ(半径と深さ)を変化させて,共振周波数を測定した。その結果,表面張力が支配的になる大きさと重力が支配的になる大きさがあることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予想に反して,表面の微小振動を測定する装置の開発がうまくいかず,そのために,研究期間の延長申請を行い,認めていただいている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,さらに多くの他の励振方法を試す予定である。また,干渉系を用いた表面の微小振動の測定装置を作製し,より微小な表面の振動についても測定する予定である。
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Research Products
(2 results)