2018 Fiscal Year Annual Research Report
テロメアRNA構造と反応性及びそれを活用したテロメアを標的とする新規癌治療の開発
Project/Area Number |
17H03091
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
徐 岩 宮崎大学, 医学部, 教授 (40506763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 哲也 九州大学, 医学研究院, 教授 (10173014)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | RNA高次構造 / クリック反応 / 癌治療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
In vitroにおけるヒトテロメアRNA構造に関しては、すでに我々がNMR解析により、ヒトテロメアRNAが四重鎖構造をとることを発見した。しかし、実際に、この構造が細胞内で、どのような時期やどこに存在しているかは全く解明されていない。本研究は、申請者がこれまでの研究から蓄積してきたテロメアRNA構造解析及び反応性の知見を生細胞レベルに生かして、細胞内テロメアRNAの構造・機能の解明を目指すものである。テロメアRNAとDNAのクリック反応を使って細胞内においてテロメアRNAとDNAにより形成するハイブリッド型四重鎖構造を可視化し、両者の関連性を解明する。さらに核酸誘導体及び19F-NMRによる細胞内のハイブリッド四重鎖構造を解析する。平成30年度は細胞内のRNAを可視化するため、クリック反応を利用するRNA誘導体の合成に成功した。 令和元年度は合成に成功したRNA誘導体を用いて細胞内の細胞内のRNAを可視化することが出来た (Bioconjugate Chem. 30, 2958, 2019)。 また、RNAとDNAを安定化する核酸誘導体2′-O-Methyl-8-methylguanosineを開発し、RNAとDNAを安定化することを明らかにした(Molecules, 23, 2572, 2018; Bioorg. Med. Chem. 27, 364, 2019)。 開発した核酸誘導体2′-O-Methyl-8-methylguanosineを利用して、インフルエンザAウイルスによる重症化や受容体との相互作用などがZ-RNAウイルスに関連することを明らかにした(Cell, 180, 1115, 2020)。 さらに19F-NMRによる細胞内のハイブリッド四重鎖構造テロメアDNA分子構造の解明に成功した (Nucleic Acids Res. 47, 4940, 2019)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(1)クリック反応を利用するRNA誘導体の合成に成功しそれを用いて細胞内の細胞内のRNAを可視化することが出来た (Bioconjugate Chem. 30, 2958, 2019)。 (2)RNAとDNAを安定化する核酸誘導体2′-O-Methyl-8-methylguanosineの開発に成功した(Molecules, 23, 2572, 2018; Bioorg. Med. Chem. 27, 364, 2019)。 (3)核酸誘導体を利用してインフルエンザAウイルスによる重症化や受容体との相互作用などがZ-RNAウイルスに関連することを明らかにした(Cell, 180, 1115, 2020)。 (4)細胞内のハイブリッド四重鎖構造テロメアDNA分子構造の解明に成功した (Nucleic Acids Res. 47, 4940, 2019)。 (5)関連特許を既に3件出願しており、PCT出願を3件出願済みである。 (6)研究成果を発表したCISAC2019国際シンポジウムにおいてポスター賞を受賞した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究遂行上、ハイブリッド型四重鎖構造の形成と配列の相関関係を明らかにすることが重要であるため、ハイブリッド型四重鎖構造の形成へ及ぼす影響の検討を実施する。さらに、RNAオリゴマーに膜透過分子を導入することにより細胞内へ効率的なデリバリーがおこなわれるようにする。
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[Journal Article] Influenza Virus Z-RNAs Induce ZBP1-Mediated Necroptosis2020
Author(s)
Zhang, T., C. Yin, D., Boyd, F., Quarato, G., Shubina, M., Ragan, K. B., Ishizuka, T., Xu, Y., Balachandran, S. et al.
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Journal Title
Cell
Volume: 180
Pages: 1115-1129
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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