2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the chemistry of water pollution by aryl halides originated from personal care products and their risk reduction
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17H03094
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
寺崎 正紀 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (10363904)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | AhR活性 / EROD活性 / 薬物代謝 / 活性寄与率 / リスク因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度はこれまで調査した臭素化パラベンについて、水環境への負荷が高いと考えられる物質の特定に取り組んだ。 はじめに調査物質について薬物代謝酵素の誘導に関与するヒト芳香族炭化水素受容体α(AhR)の結合活性強度を酵母レポーターアッセイにより計測した。12物質が陽性対照物質であるβ-ナフトフラボン(BNF)の0.00044~0.71の活性を示した。芳香族環に一置換した臭素体はもとのパラベンよりも活性が上昇した。しかしながら二置換臭素体は活性が減少もしくは不活性となることが判明した。続いて7-エトキシレゾルフィンの脱エチル化反応で生じるレゾルフィンを定量する試験(ERODアッセイ)によりCYP1A誘導の活性を評価したところ、濃度100 mMにおいて5物質がコントロールに対して有意な上昇を示した(P < 0.05)。また一臭素化i-ブチルパラベン、一臭素化s-ブチルパラベン、一臭素化ベンジルパラベン、ニ臭素化ブチルパラベンは酵母アッセイおよびERODアッセイの両試験で活性が見られた。よってこれら4物質は受容体を介してAhR活性を誘導していることが判明した。 続いて調査物質の水環境へのリスクについて、AhR活性当量を指標として評価した。AhR活性当量=(河川水中濃度)×(相対AhR活性)として、河川水のAhR活性当量と比較した結果、パラベンおよび臭素化パラベンの河川水への活性寄与は計14%と算出できた。化合物ごとの評価では、一臭素化ベンジルパラベンおよび二臭素化ブチルパラベンはリスクが高いことが明らかになった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)