2018 Fiscal Year Annual Research Report
Non-thermal anealing of the interface between wide band-gap semiconductor and metal induced by femtosecond laser irradiation
Project/Area Number |
17H03147
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
富田 卓朗 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (90359547)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 達也 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (20281165)
直井 美貴 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (90253228)
山口 誠 秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (90329863)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | フェムト秒レーザー / 界面合金化 / オーミック電極 / シリコンカーバイド / 窒化物半導体 / ダイアモンド |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、昨年度から引き続きシリコンカーバイドにおいてフェムト秒レーザー照射支援熱アニールによるオーミック電極作製に取り組んだ。シリコンカーバイド側からフェムト秒レーザー光を照射し、金属電極の界面を改質してから比較的低温で熱アニールを行う界面照射の手法を行った。この手法では既に従来の熱アニールの手法に比べ100℃低いアニール温度でのオーミック化を確認していたが、今回、照射条件を吟味することで通常の熱アニールと比較して200℃低い温度でのオーミック電極の作製に成功した。 それに加え、本年度ではシリコンカーバイドへのフェムト秒レーザー光照射後にその改質部分に電極を蒸着する表面照射についても検討を行った。その結果、500℃でのオーミック化に成功した。500℃はアルミニウムの融点よりも低い温度であり、これまでシリコンカーバイドにおけるデバイスプロセスでは困難であった電気配線後のオーミック電極化に道を開く結果であり、今後の進展が期待できる。 次に、p型窒化ガリウムにおけるフェムト秒レーザー照射を用いたオーミック電極の作製について検討を行った。昨年度熱アニールを必要とせずフェムト秒レーザー照射のみでオーミック電極の形成を確認していたが、本年度行ったホール測定によってこの電気伝導はn型伝導でよることが明らかになった。この原因として、p型窒化ガリウム層がフェムト秒レーザー照射によって破壊され、その下にあるアンドープの窒化ガリウム層を電子が伝導している可能性が考えられる。一方で、表面照射手法によってもオーミック電極化を確認することができた。この手法での電気伝導度はp型窒化ガリウムの電気伝導度に近く、今後の詳細な分析結果に期待が持ている。 最後に、ダイアモンドについてもフェムト秒レーザー照射による界面アニールについて透過型電子顕微鏡を用いた分析を順調に進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
シリコンカーバイドにおいては表面照射の手法でアルミニウムの融点を下回る温度でのオーミック電極化に成功し、シリコンカーバイドにおけるデバイスプロセスのブレークスルーを行った点が当初の予想を上回る成功であると自負している。 さらに、窒化ガリウムへの界面照射の手法ではn型伝導となる残念な結果に終わったが、今後の照射条件の検討によってp型伝導を実現できる可能性は十分に残っていると考えている。また、表面照射の手法によってもp型伝導を得られる可能性が高まったためシリコンカーバイドと同様に表面照射の手法でのアプローチも期待できる。 ダイアモンドにおいても順調な研究進捗がみられていることから、研究全体として当初の計画以上に進展しているものと判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
シリコンカーバイドにおいては表面手法の方法で大きな成果が得られており、界面照射の方法でもアニール温度の低減が図れている。そこで、引き続き現在の研究の方向性を維持する予定である。また、窒化ガリウムについては界面照射の照射条件の検討を行いながら、表面照射の手法の検討も進める予定である。最後にダイアモンドについても透過型電子顕微鏡観察を中心としたこれまでの方針を維持する。
|
Research Products
(13 results)