2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of self-excited chatter with mode coupling using real-time simulation of cutting process
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17H03157
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松原 厚 京都大学, 工学研究科, 教授 (80243054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 大輔 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80576504)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 切削加工 / びびり振動 / 切削抵抗 / 実時間シミュレーション / 自励振動 |
Outline of Annual Research Achievements |
薄肉ワーク振動系の解析のために設計・製作した接触型負荷装置を用いて加振試験を行い,対象の動特性が正しく測定できるかを調査した.まず,振動糸と負荷系に接触剛性を考慮したカップリング系のモデルを作成し,加振から加振力,加振から振動応答までの伝達関数を理論的に求めた.接触型負荷装置によって周波数掃引実験を行い,振動系単体の動特性ならびに負荷系とカップリングした振動系の動特性を同時に同定する方法を考案し,試験結果で確認した.薄肉ワーク加工実験により,実加工において加振実験と同様にカップリングによる動特性の変化が起こっていることを明らかにした.また実時間シミレーションにおいて,特定の周波数で不安定な振動が発生すること,そのときの振動が薄肉ワーク加工での非線形振動のパターンと似ていることを確認した. 回転主軸振動系の解析のために設計・製作した2 軸非接触負荷装置について,疑似工具とコイル間のギャップ変化の影響を低減した疑似工具を製作し実験を行った.主軸回転数を変化させて加振を行い,主軸の振動が著しく増加する回転数があること,また,このときにダイレクト,クロス方向の両方の振動が増加することを周波数応答で確認した.この現象を説明するために,回転する主軸の動力学モデルを構築して,オフラインシミュレーションでの解析の準備を開始した.同時に,実時間シミュレーションのための加振パターンを決定するためにエンドミル切削の実加工結果を用いて振動に影響する負荷パターンを調査した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
薄肉ワーク振動系の実験では,実加工条件から極端に異なった状態となったため,支持機構を追加して,加振時と加工時の評価を行った.実加工の解析に時間を費やしたため,やや進行が遅れたが実験結果の解析が終わり,実時間シミュレーションとの整合をとる目処が付いた.回転主軸振動系においてはクロス周波数応答が増加する原因がわかなかったため,解析に時間を費やした.
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Strategy for Future Research Activity |
薄肉ワーク振動系では,非線形振動と工具ー工作物カップリングの影響の調査に方針を変更している.回転主軸振動系においては,力学モデルを構築して振動解析を行うとともに,切削負荷パターンを決めて実時間シミュレーションを行う予定である.
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