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2018 Fiscal Year Annual Research Report

混相流超音波トモグラフィ法の開発による溶融鉛ビスマス二相流の流動計測とモデル化

Research Project

Project/Area Number 17H03175
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

村川 英樹  神戸大学, 工学研究科, 准教授 (40467668)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 齊藤 泰司  京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (40283684)
杉本 勝美  神戸大学, 先端融合研究環, 助教 (40420468)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords流体計測 / 超音波 / ボイド分布 / 二相流 / 液体金属
Outline of Annual Research Achievements

超音波トモグラフィ計測システムにおいて、適切なボイド分布再構成アルゴリズムを開発することを目的とし研究を行った。過渡的なボイド分布を計測するため、一断面の計測に使用する超音波センサを、可能な限り少なくする必要がある。本研究では、昨年度に開発した広角超音波センサを8個使用し、50mm程度の配管において瞬時ボイド分布を計測可能とすることを目指した。
昨年度に構築したトモグラフィ計測システムを用い、各センサを高速に切り替えて超音波の送受信を行い、全センサにおいて波形を取得する。得られた波形に対して、透過法および反射法に基づくボイド分布再構成法を構築した。流路内に気泡を模擬した金属棒を設置し、最適な再構成手法について検討した。その結果、同一断面に三個程度の気泡が存在する条件において、ボイド分布を良好に計測できる見込みを得た。更に、水を満たした円筒容器において、単一および連続して気泡を上昇させ、気泡流動における計測を行った。容器の上部および側面に高速度カメラを設置し、トモグラフィとの同時計測による評価により、数ミリ程度の気泡が二個同時に計測断面に存在する流動条件において、良好にボイド分布が計測可能であることを示した。
150℃までの耐熱性を有する超音波センサを試作し、液体金属との濡れ性を向上させるため、無電解メッキ等による表面処理を行った。センサの性能評価を行うため、融点が120℃程度の液体金属を用いて反射波計測を行った。150℃までの条件では、センサ表面を適切にメッキ加工することで反射波を良好に計測できることを確認できた。150℃を超える条件ではセンサ構造に起因して計測が困難となるため、溶融鉛ビスマスでの計測に対して温度の余裕を考慮し、200℃の液体金属において適用可能な超音波センサの構造を新たに検討し、試作を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

構築した計測システムを用い、基礎実験装置を用いた水‐空気による検証が終了し、GdInSnを用いた液体金属二相流での計測を進めており、超音波トモグラフィ計測法の構築について、予定通り進捗している。高温条件での計測を実現するためのセンサ仕様については、150℃までの条件において液体金属流動の計測が可能であることが確認でき、センサ表面の濡れ性についてもメッキ加工により対応可能であることが確認できた。それにより、200℃の液体金属に対応するセンサについて試作済みである。更に、溶融鉛ビスマス二相流のための実験ループの製作も進めており、当初の予定通りに研究が進捗している。

Strategy for Future Research Activity

GdInSnを用いた液体金属二相流において超音波トモグラフィ計測を実施し、構築したシステムの液体金属二相流への適用性について評価する。得られた気泡流動について、同一条件における水-空気二相流の気泡流動と比較する。この時、一断面取得の取得に要する時間分解を1ミリ秒以下とし、250フレーム毎秒以上で計測を行うことで、同一の気泡に対して複数の断面を連続的に取得可能とする。気泡上昇速度については、流路上部に設置したセンサを用いてパルスドップラ法による計測を別途行い、平均気泡上昇速度を評価する。これにより、気液密度比の違いが及ぼす気泡形状および流動への影響を明らかとする。
溶融鉛ビスマスにおいて、200℃対応の超音波センサによる反射波評価を行い、試作済みセンサの適用性について確認する。さらに、本センサを用いて超音波パルスドップラ法の適用による液体金属二相流の瞬時速度分布計測を実現する。分担者・齊藤の研究室にて、ラジオグラフィの共同利用設備として供することが可能なLBE二相流用ループ製作する。本試験ループを用い、まず超音波による溶融鉛ビスマス二相流の流動計測を実施し、気泡上昇速度および液相速度分布の評価を行う。さらに、中性子ラジオグラフィとの同時計測を実施することで、超音波による気泡上昇速度計測の評価に加え、気泡流動に伴う液相速度分布への影響について評価を行う。水による気液二相流と比較することで、気液密度比の違いによる影響を明らかとする。

  • Research Products

    (4 results)

All 2019 2018 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (3 results)

  • [Int'l Joint Research] Helmholtz-Zentrum Dresden-Rossendorf(ドイツ)

    • Country Name
      GERMANY
    • Counterpart Institution
      Helmholtz-Zentrum Dresden-Rossendorf
  • [Presentation] 反射法を用いた超音波トモグラフィによる気泡流のボイド分布計測2019

    • Author(s)
      清水 知之、秋月 大二郎、村川 英樹、杉本 勝美、浅野 等
    • Organizer
      日本機械学会 関西学生会平成30年度学生員卒業研究発表講演会
  • [Presentation] 広角超音波センサを用いた気液二相流のボイド分布計測法の検討2018

    • Author(s)
      秋月 大二郎、村川 英樹、杉本 勝美、浅野 等
    • Organizer
      日本混相流学会 混相流シンポジウム2018
  • [Presentation] 反射法を用いた超音波トモグラフィによる気液二相流のボイド分布計測法の開発2018

    • Author(s)
      秋月 大二郎、清水 知之、村川 英樹、杉本 勝美、浅野 等
    • Organizer
      日本機械学会第96期流体工学部門講演会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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