2019 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation method about nonlinear piezoelectric vibration for miniaturized ultrasonic transducer
Project/Area Number |
17H03189
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森田 剛 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (60344735)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 強力超音波 / 非線形振動 / 圧電材料 / 超音波モータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、圧電材料の非線形振動特性評価に関する評価指標と測定方法の提案を行い、実デバイスへの応用を試みることを研究の目的としている。ここでは、既に提案した圧電材料のハイパワー特性評価法を実施するなかで、優れたハイパワー特性を示したBNBTセラミックスを用いた小型超音波モータを製作した。この際、当該圧電材料は環境負荷の小さい非鉛材であることも関連して、圧電定数が低いため、積層化して変位を拡大した。また、振動子の直動変位をロータの回転モーメントへと変換するために弾性フィン型超音波モータへの適用を試みた。 本超音波モータは5mm×5mm×8mm のBNBTの積層型圧電素子の上部にベリリウム銅C1720製の弾性フィン(傾き角15°)が4つと回転の軸となるシャフトが接着されており、この4つの弾性フィンで積層型圧電素子の直動変位を回転モーメントへと変換してロータを回転させる原理である。ロータにはベアリングを介して上部から予圧が与えられ、弾性フィンに押し付けられる形となっている。予圧はコイルばねによって与えられており、シャフト上部にはコイルばねを上から押さえつけるパーツがナットで固定され、このパーツを移動させてばねの長さを変えることで、予圧を調整している。 ロータ駆動時の印加電圧とロータ速度の関係を測定した。予圧は2 Nと3 Nでそれぞれ測定を行い、それぞれの周波数で最大の回転速度が得られるように駆動周波数を変化させた。駆動周波数は予圧2 Nで60.2 kHz、予圧3 Nで60.0 kHzと予圧の上昇に従ってわずかに小さくなった。最大回転速度は予圧2 Nで898 rpm、予圧3 Nで922 rpmとなり、高速な回転が得られた。このように、優れた非線形特性を有する非鉛圧電材料を導入することにより、小型デバイスへの適応に成功したといえる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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