2019 Fiscal Year Annual Research Report
中・高温域排熱を利用するシリサイド系p形半導体の創成と熱電発電モジュールの開発
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17H03221
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
西尾 圭史 東京理科大学, 基礎工学部材料工学科, 教授 (90307710)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 熱電変換 / マグネシウムシリサイド / マンガンシリサイド / ニッケルシリサイド / p-nモジュール |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請者らはn形半導体Mg2Si(マグネシウムシリサイド)とp形半導体MnSi1.73(マンガンシリサイド)熱電変換材料の高性能化とこれらの 材料を用いた中・高温域(300から600°C)の排熱を電気エネルギーに直接変換する熱電変換モジュールの開発を行うことを目的とする。この熱 電発電モジュールにより工業炉、焼却炉、自動車エンジンなどから排出される熱を電気エネルギーとして回収、火力発電や高温作動固体酸化物 型燃料電池(SOFC)と併用することにより、シナジー効果による化石燃料の使用量削減、CO2排出量の削減が期待でき、熱電変換材料の基礎研 究、熱電変換材料の耐環境性の向上化研究などを総合的に進め、高効率熱電変換システムの構築を最終目的とした。 本年度は以下の4項目について実施した。 1.Ni系電極とMg2SiおよびMnSi1.75との界面における反応相の形成とこれに伴う界面応力の発生によるクラック生成および電極剥離を抑止するためのバッファ層を薄膜上のバッファ層を導入することでクラックの発生を抑制することに成功した。 2.n型半導体としてMg2Si、p型半導体としてMnSi1.75またはMg2Siを用い、電極にはNi-Si、バッファ層 としてMnSiを導入した素子を用い、最終形態であるモジュール構造を構築し、出力の測定を実施した。 3.アルカリ金属ドープによるMg2Siのp型半導体化を行ったところ、Liを2%以上ドープすることでp型半導体化に成功した。4.シリサイド系熱電材料の物理的性質の評価では、大きな原子番号の元素の導入による格子欠陥生成によりフォノンの散乱を誘起することを目的としてSbドープを行ったが大幅な熱電物性の向上を実現させることは出来なかった。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)