2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H03270
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
大橋 正良 福岡大学, 工学部, 教授 (50500154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 威生 電気通信大学, 先端ワイヤレス・コミュニケーション研究センター, 教授 (10327710)
塚本 和也 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (20452823)
太田 真衣 福岡大学, 工学部, 助教 (20708523)
田久 修 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (40453815)
妙中 雄三 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (50587839)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | SDN / 無線資源仮想化 / サービスドリブンSDN / 有線・無線ハーモナイズ / 環境適応無線 / end-to-end サービス |
Outline of Annual Research Achievements |
課題1では、無線通信安定化手法の定量化として受信信号強度を表すRSSIとスループットの間の関係を実験的に検証し、アドホックネットワークにおいては複数周波数から安定的なルートを構築するため、重み付きラプラシアン行列を使う手法を検討した。加えて、無線LANのパケット解析により、達成可能なスループット、再送率、遅延量を定量化し、無線環境の状態に応じて有利な変調方式符号化セットの選択基準を明らかにした。さらに、QoS制御を有機的に連携させる手法について、想定するネットワーク構成に沿ったVLAN構築を行いOpenFlow動作を試みた。 課題2では、エンド端末でのサービス品質であるQoEをネットワーク内でリアルタイムに評価する方式を提案した。この技術はSDNで得るネットワーク統計情報を基に予測する事でフロー転送性能に影響を与えない方法とした。実機評価では損失がない環境において、SDN計測誤差の影響を受けないQoE推定が可能であることを示した。ネットワーク構成においては、ネットワーク帯域減少による損失を生じる無線干渉を対象に損失回避する技術を提案した。実機評価では他無線による干渉環境において、被干渉チャネルを損失がない範囲で利用しながら、未干渉チャネル資源を組み合わせて活用できる事を示した。加えて、課題1との連携を検討し、SDNで得た情報を基にQoE推定する間隔を考慮した上で、無線から得られる品質情報を活用する手法を検討した。 課題3の先進的無線・有線ハーモナイズドSDNに関しては、定期的に研究代表者・研究分担者が集まり相互に意見交換を行い、サービスから無線資源までを協調的に扱う新たなSDN フレームワークの全体構成を明確化した。また、サービスマネージャを通して、上位レイヤ、下位レイヤが相互に交換する情報の具体化がほぼ完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各機関ともそれぞれの担当の観点から検討を進めるとともに、定期的なミーティングを開催して、進捗を確認するとともに課題について積極的な議論を進めている。外部発表も主たる機関より実施されており、当初の狙いにほぼ沿った形で進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、単独のアクセスポイントの制御となっている。来年度は複数のアクセスポイントの連携あるいは、共通の環境認識による環境適応を利用した連携操作を導入し、無線通信が達成できる品質を、空間的なエリア展開を考慮して明らかにする。併せて引き続き、ワイヤレス担当機関、ネットワーク担当機関が互いにサービスドリブンの視点より検討を進めるともに、定期的なミーティングを行って進捗報告・課題解決に向けての議論を行う。必要に応じ実機による小規模なシステムを構築し、パフォーマンス検証を実施してゆく予定である。
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