2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development principle of compressive fluorescence imaging using fiber output speckle
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17H03271
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
片桐 崇史 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90415125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 祐司 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10241530)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 内視鏡 / 光ファイバプローブ / 蛍光イメージング / 視野角 / マルチモードファイバ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、光ファイバにより生成可能な構造化照明パターンと圧縮センシングによる画像再構成アルゴリズムを組み合わせた新規内視鏡撮像システムについて、その画質、スループットの照明パターン形状・空間周波数依存性に関する学理を究明し、超高感度内視鏡蛍光イメージング法の開発に資する普遍的な指導原理を確立することを目的としている。前年度基礎実験により得た知見に鑑み、本年度は以下を実施した。
既存の内視鏡システムの鉗子口から1本のマルチモードファイバを挿入することにより提案の蛍光イメージングシステムの内視鏡への実装を試みた。ここで、光ファイバの開口数に対し、内視鏡の視野角が極めて大きいことから、視野全体に理想的な照射パターンを形成することが困難であることが判明した。また、レーザ光の伝送により光ファイバ自体からの背景光が測定を妨害するという新たな課題に直面した。そこで、光ファイバの出射端に微小広角レンズを配置したファイバプローブを設計し、背景光の影響の少ない波長域に限定した蛍光測定を行うことにより、ローダミンB水溶液を試料とした画像再構成を実施し、蛍光像が取得可能であることを確認した。さらに、上記課題を解決するために、新たに7本の光ファイバ束から成る光ファイバプローブを設計した。
研究の課程で照射パターンを予めデータに格納することにより、レンズやイメージセンサを用いることなく1本の光ファイバのみで撮像が可能であることが判明し、全ファイバ系による先端系125ミクロンの極細径内視鏡システムを構築した。ここで照射パターンを波長可変レーザにより掃引することにより、光ファイバの曲げにロバストな反射像測定が可能であることが判明した。さらに、スペクトル符号化技術を用いることで、蛍光測定も可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内視鏡への実装の段階において、視野角への対応と不要背景光による妨害という新たな課題が出現し、対応に時間を要した。また、内視鏡企業との情報交換を行ったところ、実用における課題として、現状の内視鏡イメージセンサの高速化が現実的に困難であること、拍動による影響を解決しなければならないことが判明した。一方、研究の課程において単一光ファイバによる極細径イメージングシステムへの新たな方向性が示されたことにより、全体として順調な進展が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
提案システムの内視鏡への実装を目的として、新しい設計に基づく光ファイバプローブの製作と評価を推進する。また、当初計画していたリアルタイム観察の追求を変更し、現状の内視鏡システムで用いられている60fpsのカメラフレームレートを活用し、鉗子口を利用して1fpsで蛍光画像を表示する補助観察システムに特化したシステム設計を目指す。さらに、新たな方向性として単一ファイバイメージングについての学理を追及するとともに、再構成像の高精度化および撮像対象の角度や動きに対するロバスト化について検討する。
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Research Products
(6 results)