2019 Fiscal Year Annual Research Report
広帯域中赤外光源を用いた生体に影響を及ぼす多種化学物質の高感度計測技術の研究
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17H03278
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
遊部 雅生 東海大学, 工学部, 教授 (60522000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立崎 武弘 東海大学, 工学部, 講師 (20632590)
鄭 和翊 東海大学, 理学部, 教授 (70399335)
加藤 明 東海大学, 医学部, 准教授 (70546746)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 波長変換 / 広帯域 / ガス / 吸収分光 / 中赤外 / 生体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では中赤外波長域の強い吸収を活かした、各種ガス分子の広帯域な指紋スペクトルの一括計測と生体計測の応用を目指して研究を進めてきた。 安定的なデュアルコム分光実現のためファイバレーザ内の分散制御を行うことにより、EOMを挿入した状態での安定的なモード同期動作を可能にした。これにより光コムの絶対周波数の高速制御が可能となり、基準レーザとのビート周波数の安定化を完了した。 さらにラベンダーの香りの主成分として知られているリナノールの波長変調分光法によるリアルタイムセンシングの可能性を検討した。ガス濃度の変化に対する吸収ピークの2階微分値の変化を検討したところ、ガス濃度変化に応じて2階微分値が連続的に変化することを確認し、濃度のリアルタイム計測が可能であることが実証された。 さらに本研究を進めるうえで、中赤外波長域の広帯域吸収スペクトルの計測の重要の応用として、室内の真菌が発生するVOCの濃度計測が有望であることが明らかになってきた。真菌に特有なVOCの中でもアセトアルデヒド及びアセトンを測定対象として、中赤外波長域における吸収スペクトルの計測を行った。本研究により従来分解能が不十分であった3370nm付近の波長域においてより微細な構造を示す吸収スペクトルを得ることに成功した。 また、シックハウス症候群患者の血中で活性が上がっていることが報告されている神経障害標的エステラーゼをコードする遺伝子を導入したマウスを、ホルムアルデヒド曝露下でこのマウスの眼球運動を経時的に計測した結果、視運動性眼球反応 (OKR)が曝露時間の経過とともに減少することが確認していた。その後10日間の通常飼育後、OKR を再計測し、この変化が一過性のものではないことが明らかになった。対照群である野生型マウスではこのような現象は観察されなかった。これらの結果からレーザによる環境計測の有効性を確認した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)