2017 Fiscal Year Annual Research Report
脳情報とパーソナリティに基づく自動運転想定下の危険場面回避に関する基礎的検討
Project/Area Number |
17H03326
|
Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
朴 啓彰 高知工科大学, 地域連携機構, 客員教授 (60333514)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 俊哉 京都大学, 医学研究科, 教授 (30335286)
中川 善典 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 准教授 (90401140)
繁桝 博昭 高知工科大学, 情報学群, 准教授 (90447855)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | MRI / 自動運転 / 咄嗟の危険運転場面 / VR / AR |
Outline of Annual Research Achievements |
白質病変(LA)容量を自動定量化解析プログラムを利用して脳部位毎に計測し、LA マッピングを作成する。これにVBM 法による部位別脳容量データ、パーソナリティのスコアデータ、交通事故・逆走歴などの危険運転行動データ、運転適性検査成績を合わせた約3,000 人分のデータベースを構築中である。 自動運転下での最も危険であると考えられる手動から自動走行、あるいは自動から手動運転への変換時における咄嗟の危険場面を近似再現できるVR(Virtual Reality)を用いたD・ドライビングシュミレータ(室内用)のプロトタイプを作成した。HMD (head-mounted lay)を装着した被験者にN-バック課題を行い、課題あり条件では課題なし条件より走行車両の停止位置が近く(F(1,17) = 5.51, p = 0.031)、自動条件では手動条件より停止位置が近い(F(1, 17) = 33.2, p=0.000)ことが判明した。 ドライバーにホロレンズを装着させることで、実車でのAR(Augmented Reality)による危険場面を制御して提示するシステムを開発中である。少人数(高齢者2名、若者2名)ではあるが、当システムのプロトタイプを実装し、予備実験を実施した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パーソナリティも含めたドライバーの運転属性情報と脳MRI特徴量とのデータベース構築は順調にデータ収集が進んでいる。 自動運転下において、特に安全に対応されなければいけない咄嗟の危険運転場面は、HMD (head-mounted display)を装着した被験者にN-バック課題(運転以外の認知課題)をさせながら3Dドライビングシュミレータ操作を行うというマルチタスクで代用できている。 ホロレンズを用いたARによる実車運転では、屋外ではコントラストが低くARの視認性が悪いかつ誤作動も多く解決すべき課題が存在する。
|
Strategy for Future Research Activity |
LA マッピング、部位別脳容量データ、パーソナリティのスコアデータ、交通事故・逆走歴などの危険運転行動データ、運転適性検査データを照合したを大規模データから、危険ドライバーの脳特徴量を同定する。 3D映像による咄嗟の危険場面を仮想体験させ、その成績から個別的安全運転指導(安全運転行動への教育的介入)法を開発する。小集団的あるいは個別的フィードバック手法を用いて、個別的かつ効率的な危険回避法を探る。
|