2018 Fiscal Year Annual Research Report
Model Development and Policy Analysis on the Global Logistics Network
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17H03327
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴崎 隆一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50323514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 大輔 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (30435771)
新井 洋史 公益財団法人環日本海経済研究所(調査研究部), その他部局, 部長 (30551402)
川崎 智也 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (30705702)
鳩山 紀一郎 長岡技術科学大学, 産学融合トップランナー養成センター, 特任准教授 (60361523)
鳥海 重喜 中央大学, 理工学部, 准教授 (60455441)
加藤 浩徳 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70272359)
税所 哲郎 国士舘大学, 経営学部, 准教授 (80386870)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 国際物流 / ネットワーク / インターモーダル輸送 / 世界海運 / 政策分析 / 経路選択モデル / 一帯一路 |
Outline of Annual Research Achievements |
(0) 世界規模での国際物流の現況と課題の把握:中央アジア(カザフスタン)および東部アフリカ(ケニア,ジブチ,エチオピア)で現地調査を実施し,鉄道・道路等のサービスレベル,今後の港湾等のインフラプロジェクトに関する情報等について収集した.さらに,前課題を含むこれまでに実施した現地調査の内容などを中心に,日本語書籍(「グローバル・ロジスティクス・ネットワーク」)としてとりまとめ,出版した. (1) 対象地域における国際物流シミュレーションモデルの構築:中央アジア・ロシア・中国を含むユーラシア大陸を対象としたモデルの改良,南部アフリカおよび東アフリカを対象としたモデルの構築,日本の背後圏を含むモデルの構築を行った. (2) 船舶動静データを用いた世界規模の品目/船種別輸送量の推計:昨年度構築した推計手法の精度改善を図るとともに,ドライバルク船およびタンカーを対象とした推計も実施した. (3) 構築したモデルを用いた政策シミュレーション・シナリオ分析:国際物流シミュレーションモデルについては,中国からカザフスタン,モンゴル,ロシア等の陸上国境を通過し欧州方面へ至る一帯一路政策のシミュレーションや中国国内のドライポート設置に関するシミュレーション,日本における内航と外航海運の接続性の改善や,途中寄港地をほとんど設けず目的地間を直航で結ぶ外航コンテナシャトル便の実現可能性について検討した.また,船舶動静データを用いた物流量推計の応用例として,機械学習手法を用いた海運の運賃指標(バルチック指数)の予測を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(0) 世界規模での国際物流の現況と課題の把握:概ね計画通り実施した. (1) 対象地域における国際物流シミュレーションモデルの構築:概ね計画通り実施した.ただし,東南アジア地域を対象としたモデル構築については,次年度に持ち越しとなった. (2) 船舶動静データを用いた世界規模の品目/船種別輸送量の推計:概ね計画通り実施した.ただし特にドライバルク船の品目別全世界流動量推計については,推計精度の改善の余地がまだ大きいことから,次年度も引き続き実施する. (3) 構築したモデルを用いた政策シミュレーション・シナリオ分析:当初予定していた日本周辺のシナリオ分析に加え,モンゴルやロシア国境の改善,中国国内のドライポート設置など,ユーラシア大陸を対象とした政策シミュレーションについては当初計画していた以上に政策分析のニーズが生じ,実施することとなった.一方,アフリカ大陸を対象とした政策シミュレーションについては,共同研究先の都合でやや延期となり,次年度に持ち越しとなった.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は3年目かつ最終年度であり,まだモデル適用を実施できていない東南アジア地域を対象としたモデル構築およびシミュレーションを実施するとともに,アフリカ地域やその他の地域を対象とした政策シミュレーションを実施する.さらに,モデルの新たな展開として,航空貨物やバルク貨物も含めた総合的な国際物流シミュレーションモデルの構築にも着手予定である. さらに,今年度出版まで至らなかった国際物流モデルとその応用シミュレーションに関する英語書籍についても,成果を取りまとめて出版まで漕ぎつけたいと考えている.
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