2018 Fiscal Year Annual Research Report
International R & D on Innovative Measurement Technology to Build Fine Bubble Science
Project/Area Number |
17H03447
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
寺坂 宏一 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00245606)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 沙都子 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (50571361)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 気泡 / ファインバブル / ウルトラファインバブル / マイクロバブル / 気泡塔 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ファインバブルの高速溶解性能の最適計測技術と評価 酸素と窒素の両方または一方の成分からなる単一のマイクロバブルをシリンジ型マイクロバブル発生器を用いて水中に導入し、マイクロバブルの上昇運動と溶解収縮挙動を高速度ビデオで撮影して解析を行った。これらの計測技術はドイツ・ハンブルク工科大学Schlueter教授(研究協力者)との共同研究で確立した。マイクロバブルの溶解収縮速度はガス成分や水中の各種溶存ガス濃度との関係から理論的に説明でき、モデル化に成功した。 2.マイクロ気泡塔内でのファインバブル生成 マイクロ気泡塔として適用したマイクロチャネル内の水中に単一の酸素マイクロバブルを静置し、顕微鏡を取り付けたビデオ撮影によって静止マイクロバブルの収縮挙動を観測するとともに、マイクロバブルの溶解収縮中のマイクロチャネル流路内の水中溶存酸素濃度分布の時間変化を針状酸素センサーで計測した。これらの実験結果と理論解析により静止したマイクロバブルからのガス溶解モデルを提案した。 また2018年8月にカナダ・ハリファックス・ダルハウジー大学で、Al Taweel教授(研究協力者)とともにウルトラファインバブルに関する世界初の国際会議(First International Workshop of the Applications on Fine and Ultrafine Bubbles)を主催し、本研究成果を公開した。さらに日本(慶應義塾大学)・ドイツ(ハンブルク工科大学)・カナダ(ダルハウジー大学)による国際ファインバブル技術コンソーシアムで今後の共同研究計画について議論を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請された計画にそって適切に研究が進められているのは、研究計画が十分に洗練されていたことに加え、研究代表者と研究分担者の十分な研究能力、ドイツおよびカナダの研究協力者からなる国際ファインバブルコンソーシアムの尽力によると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は水中からのウルトラファインバブル核生成と成長の評価方法について検討する。ウルトラファインバブル製造に使用する原水中の溶存ガス過飽和度を調製し、原水に強力な振動など適切な刺激を付与し、ウルトラファインバブルの生成状況を実験的に調べ、ウルトラファインバブルの核生成メカニズムの解明を目指す。
|
Research Products
(26 results)