2019 Fiscal Year Annual Research Report
International R & D on Innovative Measurement Technology to Build Fine Bubble Science
Project/Area Number |
17H03447
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
寺坂 宏一 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00245606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 沙都子 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (50571361)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ファインバブル / ウルトラファインバブル / マイクロバブル / 気泡 |
Outline of Annual Research Achievements |
ファインバブルがもつ特性解明のため、新しい試験装置および計測技術を開発した。今年度は、加圧振とう操作によって水中に高濃度ガス過飽和分布を調製し、急速な減圧および振とうによって過飽和水に刺激を付与し、ウルトラファインバブル(UFB)生成挙動を実験的に調べた。過年度の研究成果をもとに、水中に過飽和溶存ガスからのUFB生成メカニズムを推定するため、次の仮説を提案した。 水中溶存ガスは「気泡核生成」とそれに続いて起こる「気泡成長」の2段階からなる。平衡濃度以上に溶存するガスのうち多くが気泡核生成に消費されると気泡成長が抑制され、最終的な気泡径は小さく気泡数は多くなる。この最終気泡の浮上速度がブラウン運動速度より小さいとき気泡は浮上せずに水中に維持され、長寿命のUFBとなる。一方溶存ガスの「気泡核生成」への消費が少ないときガスは「気泡成長」により多く使用され、最終気泡径は大きく生成気泡数は少なくなる。大気泡は浮上して水相から分離される。そこでこの仮説が正しければ気泡核生成速度が大きい操作条件下でUFB生成量が増大すると予想される。 古典的核発生理論によれば水中での気泡核生成速度は過飽和度が大きいほど速い。そこで検証試験を実施した。耐圧容器内で0.1~0.7MPaのガス(空気、酸素または二酸化炭素)を超純水に溶解させたのち、大気圧に急減圧して得た過飽和ガス溶存水からUFBを検出した。得られたUFBの数濃度は減圧速度の増加および過飽和度の増加とともに増加した。減圧速度および過飽和度の増加は気泡核生成速度を増加させたと考えた。 また加減圧操作を1~500回繰り返したのち計測した水中のUFB数濃度は、繰り返し回数の増加とともに単調増加した。これは一旦生成したUFBは水中で安定に存在し、繰り返し操作毎に生成UFBが累積されたことを表している。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)