2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of prediction model of multiple supersonic jets based on Advanced Measurement and High Resolution Numerical Simulations
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17H03473
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野々村 拓 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60547967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 臣紀 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究開発員 (30646930)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 超音速噴流 / 先進流体計測 / 高解像度数値流体解析 / 空力音響 / 非定常流体力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
実験計測に関して平成30年度は平成29年度に東北大学に導入した超音速噴流発生装置および無響室を利用して,単一ノズルおよび複数(2本)ノズルの超音速噴流の空力音響実験を行った.前年度に開発したシングルピクセル解像度の粒子画像速度計測アルゴリズムを単一ノズルの超音速噴流に適用し,せん断層の発達の様子などを詳細に明らかにした.過去に計測した低レイノルズ数の超音速噴流の結果と比較し,レイノルズ数効果をこれまでにない解像度で明らかにした.また,シュリーレン法やシャドウグラフから密度変動の様子を明らかにし,ダブルパルスの撮像から密度変動の移流速度を求め,粒子なしの光学計測でおおよそ噴流の速度が予測できることを示した.この結果からマッハ波の方射角との関係を整理した.これらは論文投稿用に整理を行っている.次に,適正膨張状態の2本の超音速噴流から発生する音響波の計測を行い,音響波の発生の様子を明らかにした.十分に離した2本の噴流に比べ,ポテンシャルコア内で干渉する2本の噴流はより強い音響波を発生することがわかった.また,シュリーレン計測からこの音響波の発生個所が,2本の超音速噴流の干渉部分にあることを明らかにした.さらに定量的に調査を進め,2本の噴流から発生する音響波の特性をモデル化する際に必要となる情報を整理していきたい.また,実験手法の観点では,シングルピクセルの粒子画像速度計測法から速度変動,レイノルズ応力を算出する手法を,超音速噴流のような極限条件でも利用できるよう改良を加えた.まだ定量性には問題が残るが,従来手法に比べ尤もらしい結果が得られている.今後本手法の高精度化を進めたい.数値解析に関して平成30年度は,高次精度解析手法の複数超音速流れへの適用を念頭に本実験条件に合わせた複数の超音速噴流の解析のための準備(格子作成など)を行い,次年度以降に解析ができるよう進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に超音速噴流発生装置および無響室の導入の際に,予算の関係から自ら行った無響室の製作において時間がかかってしまい,全体的に研究が遅れ気味であるが,今年度順調に研究が進んだため,当初予定に追いつきつつある.ここまでの試験で超音速噴流発生装置,無響室ともに十分な性能を持っていることを実証しており,来年度以降さらに研究を加速していきたい.
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は実験に関しては,適正膨張状態の2本および3本の超音速噴流に注力して、その距離を変えつつ実験を行い,本数,距離が発生する音響波の強度,指向性,音源メカニズムに与える影響を明らかにしていきたい.また数値解析に関しては実験で得られている興味深い現象を有するケースをターゲットにして,詳細にその流体現象を理解するために高解像度解析を実施する.最後に実験結果,数値解析結果を整理することで,複数超音速噴流からの音響波の予測モデルの構築につなげたい.
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Research Products
(5 results)