2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of external two-phase flow prediction method applicable to seawater environment
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17H03487
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
波津久 達也 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (60334554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井原 智則 東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (70767350)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 船舶工学 / 空気潤滑法 / 気液二相流 / 外部流れ / 抵抗低減 |
Outline of Annual Research Achievements |
船底への空気供給による船舶推進抵抗低減技術(空気潤滑法)の高度化の観点から、本研究では、海水中を含む外部流れの二相流を対象とした新しい二相流解析手法の構築を最終目的とする。船底のような海水面下にある個体壁の周囲を流動する二相流の流動構造を高精度に予測する手法は発展途上であり、したがって、空気潤滑法による船体抵抗低減の最適化を図ることができない。本研究では、このような海水中を含む外部流れの二相流の流動構造と壁面摩擦特性を適切に再現できる新しい二相流解析手法を構築するため、以下の項目に重点を置いた実験的、解析的研究を行う。 1.海水中を含む外部流れの二相流の流動構造に関するデータベースの構築。 2.海水中を含む外部流れの二相流を対象とした二相流構成式の開発と空気潤滑法の設計指針提示。 平成29年度は、主として、モデル船二相流実験装置の製作、二相流局所流動構造を取得するための計測系の整備および海水中二相流の流動特性を評価するための実験装置の準備を行った。本研究では、本学所有の回流水槽にモデル船を設置し、その船底に気泡を供給することで外部流れの二相流を形成する。テスト部には、船首から船尾にわたる二相流構造の空間発達特性を確認できるよう、船底の複数位置に空気供給孔と二相流局所流動パラメータ計測部および可視化観測部を設置できる構造とした。 二相流界面構造データ(ボイド率分布、界面速度、気泡弦長)の測定には、テスト部流れ方向とスパン方向の任意位置に設置できる探針式プローブを用いた。また、外部流れの二相流界面構造の時空間変化特性と流動様式を詳細に観察するため、テスト部に高速度ビデオカメラを設置した。また、水平矩形流路内二相流ループにおいて、計測装置の動作確認、二相流局所流動パラメータ測定の課題抽出を行った。 さらに、海水中二相流の流動特性を評価するための静止液中気泡流実験装置の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の実施目標(モデル船二相流実験装置の製作、二相流局所流動構造を取得するための計測系の整備)を年度内にほぼ達成できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
モデル船を用いた二相流実験の準備を継続して行う。気膜流から微細気泡流までの広範な流速条件において外部流れの二相流の局所流動パラメータ(ボイド率分布、界面速度分布、気泡径分布)の空間発達および壁面摩擦抵抗に関するデータを取得できるよう、計測系の改良を行う。 次に、本学所有の回流水槽においてモデル船を用いた予備実験を実施し、外部流れの二相流の局所流動パラメータ(ボイド率分布、界面速度分布、気泡径分布、気泡層厚さ)の空間発達に関するデータを取得する。また、二相流流動様式遷移式の開発に必要となる流動様式マップを作成する。
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Research Products
(5 results)