2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H03523
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊豫本 直子 九州大学, 工学研究院, 准教授 (40508173)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 放射線、X線、粒子線 / 超伝導材料・素子 / 低温物性 / マイクロカロリメータ |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 位置検出型TES型マイクロカロリメータの開発: 1mmx1mmx20mmのビスマスをガンマ線吸収体としてその両端にTES温度計を取り付けた位置検出型TES型マイクロカロリメータを製作して、希釈冷凍機で冷却し、662keVのガンマ線の照射実験を行なった。吸収体としてビスマスを使用することで熱収縮による検出器の破損を防ぎ、両端からの信号を読み出した。2つのTES温度計で得られた信号の波高を比較することで吸収体へのガンマ線入射位置の推定を行なった。得られた波形分布は、本課題で開発したシミュレータによるシミュレーション結果とよく一致した。
(2) シミュレータの開発: 本課題で測定結果の評価に使用しているシミュレータは、位置検出型TES型マイクロカロリメータを数個~十数個程度の熱容量を直列に接続したものとして簡略化して出力波形を数値計算するものである。そのため、熱容量の間を結ぶ熱リンクの熱容量の考慮や、複数の位置検出型TES型マイクロカロリメータを並べた場合の熱的クロストークの見積もりのような、複雑な形状への対応は難しい。本課題では、このシミュレータの開発と並行して、検出器の形状を忠実に反映できる有限要素法ソフトウェアを使用した熱シミュレーションも行い、今年度はこれにTES温度計の電気的な応答を取り入れることで、TES型マイクロカロリメータの電熱フィードバックを考慮したシミュレーションを複雑な形状においても可能にした。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] 有限要素法を用いたガンマ線検出用TES型マイクロカロリメータの熱伝導シミュレーション2020
Author(s)
西田 佳樹, 伊豫本 直子, 鶴田 哲也, 濱村 雪乃, 河口 昌太郎, 中村 悠之介, 浅川 真矢, 前畑 京介, 山崎 典子, 林 佑, 紺野 良平, 八木 雄大, 満田 和久
Organizer
第81回応用物理学会秋季学術講演会
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[Presentation] ビスマス吸収体を用いたガンマ線検出用TES型マイクロカロリメータの開発2020
Author(s)
濱村 雪乃, 伊豫本 直子, 鶴田 哲也, 西田 佳樹, 河口 昌太郎, 中村 悠之介, 浅川 真矢, 前畑 京介, 山崎 典子, 林 佑, 紺野 良平, 八木 雄大, 満田 和久
Organizer
第81回応用物理学会秋季学術講演会