2019 Fiscal Year Annual Research Report
高度生体信号の同時計測による温冷感・快適感の客観的評価と簡易計測システムの開発
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17H03529
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 好邦 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30302756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井原 智彦 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (30392591)
松橋 隆治 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (80229517)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 心拍波形 / LF/HF / NIRS / 酸素化ヘモグロビン濃度 / 温冷感 / 快適感 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体信号と人間の温冷感がどのように関係しているかを検証するため、温熱環境を制御した環境実験室において、8名の被験者に対して、90分間の全身の温熱刺激を与える実験(10分間のレスト、20分間の28℃保持、30分間で降温、30分間で29℃まで昇温)を行い、各人の皮膚温度8点ならびに心拍波形を連続計測した。計測の結果から、ストレス指標として知られるLF/HF比(高周波・低周波比)、ならびに環境温度と皮膚温度の差から推計されるHeat Flow Rateを求めた。その結果、Heat Flow Rateが大きいとき、すなわち人体からの環境への熱移動が大きいとき(被験者が寒いと感じるとき)と、Heat Flow Rateが小さく、人体からの環境への熱移動が小さい(被験者が暑いと感じるとき)にLF/HF比が大きくなり、人体から環境への熱移動が中庸のとき(被験者が快適と感じるとき)にLF/HF比が小さくなることが明らかになった。これらの結果は、2018年に行った温冷感との関係について、相関関係を導くことができたNIRS(近赤外分光分析法)による脳血流内の酸素化ヘモグロビン濃度を計測した40人の被験者実験の結果と総合することにより、以下の結論を導くことができる。すなわち、温感領域においては昇温につれてLF/HF比が上昇し、酸素化ヘモグロビン濃度変化が大きくなる一方で、冷感領域においては降温につれてLF/HF比が上昇し、酸素化ヘモグロビン濃度変化が小さくなる傾向が明らかになり、生体信号による温冷感抽出のシステム化に道を開くための知見を得た。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)