2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new mouse model to induce Alzheimer's pathology
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17H03574
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
木村 展之 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター, 室長 (80392330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小木曽 昇 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 実験動物管理室, 室長 (40638350)
下田 修義 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 再生再建医学研究部, 室長 (90416173)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | モデルマウス開発 / 実験動物学 / 発生工学 / 老化 / 神経変性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、脳の老年性変化を人為的に促進することでアルツハイマー病変の形成を加速化させ、より早期かつ効率的にアルツハイマー病の研究を進めることが可能となる新たな遺伝子改変マウスの開発を目的とするものである。 昨年度の研究成果により、軸索輸送モーター蛋白質Dyneinを特異的に認識するガイドRNA(Dynein-sgRNA)を発現する遺伝子改変マウスの開発に成功した。そこで今年度は、CRISPER/Cas9システムによってガイドRNA選択的ノックアウトが可能になるCas9マウスと、Cre/loxPシステム下でCas9を発現するLSL-Cas9マウス、タモキシフェン誘導時かつ神経細胞特異的にCreを発現するマウス(SynI-CreERT2)をそれぞれ導入してDynein-sgRNAマウス等と交配させ、系統化を行った。 まず、Cas9マウスとの交配によって胎生期から全身性でDyneinのノックダウンが生じた場合は産仔が得られなかったため(Dyneinは細胞分裂に必要なため、期待通りの結果)、Dynein-sgRNAがin vivoで正常に作動することが確認された。そこで、Dynein-sgRNAマウスとLSL-Cas9マウスを交配させ、得られた産仔をさらにSynI-CreERT2マウスと交配させることで、計画通りに最終段階の遺伝子改変マウスの産仔が得られた。今後は、同マウスが成熟齢に達した後、タモキシフェンを投与して神経細胞特異的にDyneinのノックダウンを誘導して、脳の老年性変化が再現されることを検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、タモキシフェン誘導時かつ神経細胞特異的にDynein-sgRNAを発現する遺伝子改変マウスの産仔獲得に至った。今後は、実際にタモキシフェン誘導を行って脳の老年性変化が再現されるか否かを検証する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、得られた遺伝子改変マウスにタモキシフェンを投与して実際に脳内でDyneinがノックアウトされていることを確認し、脳の老年性変化(例:エンドソームの肥大化病変や神経突起の肥大化、神経活動の低下など)が再現されるか否かを検証する予定である。
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Research Products
(7 results)