2019 Fiscal Year Annual Research Report
神経内分泌腫瘍の本態解明を目指したAKT抑制因子PHLDA3の機能解析
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17H03587
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
大木 理恵子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 独立ユニット長 (70356252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 基寛 国立研究開発法人国立がん研究センター, 臨床開発センター, ユニット長 (30338470)
平岡 伸介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (40276217)
森実 千種 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (50501871)
山田 正三 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (80260131)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 神経内分泌腫瘍 / がん遺伝子Akt / PHLDA3遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、PHLDA3遺伝子が、がん遺伝子Aktの抑制因子をコードし、肺・膵NETのがん抑制遺伝子である事を明らかにした(Cell, 2009、PNAS, 2014)。肺・膵NETにおいて、PHLDA3遺伝子は高頻度にゲノム異常によって機能が失われており、PHLDA3機能が失われている症例は悪性度が高く予後不良である事が示された。これらの知見を元に、以下の3課題に取り組んだ。 1. PHLDA3が全身のNET共通のがん抑制遺伝子であることを証明する 申請者は、450症例以上からなる世界最大の膵・下垂体・大腸・甲状腺・副甲状腺NET検体コホートを保有している。本事業では、NET検体のPHLDA3遺伝子異常の解析、網羅的全エクソン配列解析、RNA-seqを進めている。これらの解析により、PHLDA3遺伝子異常に加え、PHLDA3と一緒に変異する遺伝子群を見いだし、どのような細胞内経路がNET発症に関わるか解析した。 2. 前臨床試験に有用な様々なNETモデル動物の作製と膵NET細胞株の樹立 これまでに、ヒトNETのゲノム異常を模倣した独自の膵NETモデルマウスを作製済みであり、下垂体・甲状腺NETのモデルマウスを作製中である。また、膵NETモデルマウス由来の細胞株樹立を進めている。今後、これらのNETマウス及び樹立された膵NET細胞株を用いて、膵NET治療薬や新規治療薬候補を用いて治療実験を行い、モデルマウス・細胞の臨床予見性の有無を検証する。同時に、(1)の結果同定された 障害経路の阻害剤との併用療法の可能性を探った。 3. PHLDA3遺伝子を用いたNET診断法の開発 PHLDA3の遺伝子異常と患者予後・治療薬奏効性との関連の解析し、新しいNET診断法の開発を進めている。また、(1)で見つかった遺伝子異常とPHLDA3との組み合わせによる診断法の開発も視野に入れて研究を進めた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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