2018 Fiscal Year Annual Research Report
過剰発現により輸送リソースの過負荷を引き起こすタンパク質の体系的解析
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17H03618
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
守屋 央朗 岡山大学, 異分野融合先端研究コア, 准教授 (60500808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 能士 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (20443442)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 酵母 / 過剰発現 / 細胞内輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
特定のタンパク質の過剰発現は細胞増殖を阻害する。しかし、そのメカニズムはほとんどわかっていない。申請者らの先行研究から、細胞内で輸送されるタンパク質の過剰により、必要な因子が枯渇する現象ー輸送の過負荷が、過剰発現による増殖阻害の大半を説明する可能性が見えてきた。本研究では、真核細胞のモデルである出芽酵母S. cerevisiae において、輸送への過負荷を引き起こすタンパク質を網羅的に探索するとともに、過負荷の標的となる制限因子を体系的に明らかにし、輸送の過負荷の全容を明らかにする。本研究により、過剰発現による増殖阻害の主要なメカニズムとともに、輸送の過負荷という新たな視点から見た細胞像が明らかになる。 本研究は、① 高負荷な積み荷の探索、② 制限因子の同定、③ 特徴抽出・改変の3つの解析からなる。①では、高負荷な積み荷タンパク質をgTOW 法と顕微鏡観察により網羅的に探索する。②ではGFP をモデルタンパク質として、輸送の過負荷の標的となる制限因子を探索・分類する。さらに①で得られた高負荷な積み荷タンパク質が、どの制限因子に負荷をかけているのか関係性を調査する。③では、②での関連性の情報も含め、情報学的解析から特定の制限因子に負荷をかけるタンパク質の特徴抽出に挑む。この結果をもとに積み荷や酵母を改変し負荷を回避できるか検証する。本年度までに①②を終了し、③にとりかかっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述のように当初立てた研究計画通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の研究計画③を進め論文発表を行う。
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