2018 Fiscal Year Annual Research Report
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17H03653
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
阿部 一啓 名古屋大学, 細胞生理学研究センター, 准教授 (60596188)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 胃 / P型ATPase / 膜タンパク質 / X線結晶構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は胃プロトンポンプ初となる原子分解能の構造解析を達成し、どのようにしてH+が強酸性である胃に押し出されるのかが分子レベルで理解できた(Abe et al., 2018, Nature)。しかしながら、得られた構造は輸送反応サイクルの一状態であり、ダイ ナミックに変化するこのポンプの作動機構解明には、少なくとも複数個の別な反応中間体の構造解析が必要である。 本年度は、対向輸送イオンであるK+の結合構造の解析に注力した。この為に最適な基質及びアナログの検討によって、AlF, MgFと、K+, Rb+の組み合わせ条件下で結晶が得られ、幾つかの構造が分解能2.5A程度で決定できた。胃プロトンポンプがどのようにK+を特異的 に認識しているか、またK+の結合によってどのような構造変化が誘起されるかを理解するために、変異体による機能解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度も初年度とは異なる反応中間体の構造解析に成功しており、当初の計画以上に順調に計画が進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
輸送機構の理解の為、複数の反応中間体の構造解析を進めていく。 また、アイソフォーム特異的なメカニズムの理解のために、non-gastric HKATPase alpha2の構造解析に着手していく。
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Research Products
(9 results)