2020 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of novel maternal factors controlling germ cell formation
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17H03686
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中村 輝 熊本大学, 発生医学研究所, 教授 (90323245)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 生殖細胞 / ショウジョウバエ / 母性因子 / 生殖質 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの動物において、生殖細胞は胚発生の早い時期に確立される。ショウジョウバエにおいて、生殖細胞の形成・分化は、生殖質呼ばれる母性RNAやタンパク質が集積した細胞質領域により制御される。生殖質の形成には、①卵形成過程における卵母細胞の前後軸形成、②前後軸に沿った微小管細胞骨格系の配向、③微小管モーターによる生殖質形成因子をコードするoskar mRNAの輸送、④Oskarタンパク質による生殖質因子のリクルートメント、⑤Oskarタンパク質によるアクチン細胞骨格系再編成を介した生殖質因子の繋留、といった過程が存在する。 生殖質形成におけるOskarタンパク質を介した生殖質繋留の分子生物学的知見を深めるため、免疫沈降によりOskarタンパク質と共沈するタンパク質の質量分析を行った。その結果、卵黄タンパク質受容体であるYolkless (Yl) が同定された。Ylおよび卵黄タンパク質(Yolkタンパク質1~3及び新規に発見したApolipophorin)の欠失変異体を作成し解析を進めた結果、Yl欠失体や卵黄タンパク質を枯渇させた個体では、oskar mRNAの輸送の不全ばかりでなく、Oskar依存的なアクチン再編成自体も異常となり生殖質繋留が不全となることが判明した。これらの結果は、卵黄タンパク質の卵母細胞への取り込みが、単に将来の胚発生に必要な栄養素の獲得としての生理機能ばかりでなく、卵母細胞内のoskar mRNAの輸送や生殖質の卵母細胞皮層への繋留にも必要であるという新たな知見を提供するものである。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Tyramine induces dynamic RNP granule remodeling and translation activation in the Drosophila brain2021
Author(s)
Formicola, N., Heim, M., Dufourt, J., Lancelot, A.-S., Nakamura, A., Lagha, M. and Besse, F.
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Journal Title
eLIFE
Volume: 10
Pages: e65742
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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