2021 Fiscal Year Annual Research Report
Does infections of endosymbiont facilitate chromosomal differentiation and reproductive isolation?: Empirical test in a brachypterous grasshopper species
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17H03722
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
立田 晴記 九州大学, 理学研究院, 教授 (50370268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陰山 大輔 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (60401212)
菅野 良一 北海道大学, 農学研究院, 農学研究院研究員 (00648826)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | バッタ / 染色体 / 種 / 生殖隔離 / 交雑 / 共生微生物 / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度はコロナの影響もあり、十分な野外調査が実施できなかったが、2022年度は相応に実施できた。まず5月に幼虫を野外から採取し、与えた食草により成長率や繁殖がどのような影響を受けるか確かめた。フキバッタは複数の食草を利用することで知られ、異なる種の食草を与えると、単独の植物を与え続けるよりも成長と死亡率が改善された。また共生微生物が人為的に除去できるかどうかを確かめるため、飼育している幼虫に、抗生物質を吸収させた食草をあたえ、抗生物質を吸収させない食草で育てた個体を参照することで、共生微生物ボルバキアの感染率が下落するかどうかを確かめた。その結果、抗生物質処理と未処理の間で、ボルバキアの密度に大きな差違が見いだせなかった。この結果が導かれた理由として、抗生物質の植物体への吸収がうまくいかず、ボルバキアの密度が低下しなかった可能性、ボルバキアが実体として細胞内に存在せず、ボルバキアゲノムがバッタ遺伝子に刷り込まれている可能性が考えられる。これらの可能性を今後検証する必要があるが、ボルバキアゲノムの一部を蛍光標識したプローブを付着させ、ボルバニアゲノムがバッタ染色体に入り込んでいるか否かを検証するための実験が求められる。また抗生物質の与え方を工夫する必要がある。 また体色が黒化した個体の分布を引き続き調査するとともに、異なる染色体レースの集団から個体を採集、交配し、採卵をおこなった。採卵したものから孵化率を求めるとともに、異なる染色体レースを交配させた個体から生殖腺を取り出し、核型と細胞分裂の様子を調査する予定である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)