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2019 Fiscal Year Annual Research Report

植物におけるエピジェネティックな形質変化の動態に関する階層的理解とその制御

Research Project

Project/Area Number 17H03743
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

金澤 章  北海道大学, 農学研究院, 教授 (30281794)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords遺伝子発現制御 / エピゲノム / 植物
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題では、植物におけるエピジェネティックな機構を介した遺伝子発現および形質の変化の実態を明らかにする目的で研究を行ってきた。これまでの研究過程では、主として遺伝子内におけるシトシンのメチル化の誘導およびその誘導後の動態について、コサプレッションを起こした遺伝子を持つ植物系統、ならびに、それに由来し、エピジェネティックな変化を起こした外来遺伝子のエピアレルを持つ植物系統を研究材料として用い、解析を行った。対立遺伝子間、とりわけ、エピアレル間での相互作用を介した変化の可能性を検討する目的から、異なるエピアレルを持つ系統間での交配後代を解析したところ、親世代とは異なる表現型を持つ個体を見出した。この知見に基づき、更なる遺伝学的解析を進めた。すなわち、両親由来のエピアレルを持つ個体と野生型との戻し交雑を行い、次世代の集団における表現型とシトシンメチル化の状態に関する分離を調べた。その結果、両親由来のエピアレルが存在する際に、それらの間の相互作用を介してパラミューテーション様の現象が起きたことが示唆された。一方、これまでの解析で組織特異的な発現変化を見出していた転移因子に関して、その発現制御とシトシンのメチル化の関連性を調べる目的から、シロイヌナズナに導入した転移因子ならびに内在性の転移因子を対象として解析を行った。その結果、検出された組織特異的な発現制御が、転移因子の顕著なメチル化頻度の変化を伴わずに起きていることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

コサプレッションを起こした遺伝子ならびに転移因子を主な解析対象として、遺伝子内におけるシトシンのメチル化の動態に関する知見を集積することができた。また、エピジェネティックな修飾状態の異なる対立遺伝子間での相互作用を示唆する結果を得た。これらのことから、想定どおりに進捗していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

遺伝子内および遺伝子間でのエピジェネティックな変化の誘導機構およびその動態を明らかにするため、相同な遺伝子がゲノム内に存在することに伴って誘導される転写抑制について、更なるモデル系を用いて解析を行う。また、ゲノム情報を活用した転移因子のメチル化の動態に関する解析を継続して行う。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ペチュニアにおけるアントシアニン生合成を制御するR2R3-MYB転写因子PHZの過剰発現による葯の着色2019

    • Author(s)
      原 涼子・木村芽生・金澤 章
    • Organizer
      日本育種学会第136回講演会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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