2018 Fiscal Year Annual Research Report
イネNAM集団を利用した群落ソース能関連遺伝子の解明
Project/Area Number |
17H03752
|
Research Institution | Iwate Biotechnology Research Center |
Principal Investigator |
阿部 陽 公益財団法人岩手生物工学研究センター, ゲノム育種研究部, 主任研究員 (80503606)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | イネ / QTL / Nested Assocation解析 / 多収性 / 葉身形態 |
Outline of Annual Research Achievements |
葉身幅に関与する5カ所のQTLの内、NAL1を除く4カ所のQTLについて遺伝子単離を進めた。とくに、SPAD値のQTLと位置が一致している第7染色体のqLWS7については詳細マッピングを行うための戻し交配を行い、分離集団を作出した。qLWS7についてはこれまで葉身幅とSPAD値を同一のQTLが制御していると考えていたが、より詳細なGWASの結果から各形質の候補遺伝子領域は2~3Mbほどずれることが判明し、それぞれ異なる遺伝子によって制御されている可能性が示唆された。また、第6染色体のqLW6とqLWS7を集積させた場合、相加効果的に葉身幅が変化することを確認した。加えて、NAM集団のうち特定の交配組合せのRILsにおいて葉身幅に関するエピスタシスを検出した。すなわち、2遺伝子領域の特定の組合せによって形質に与える効果が変化し、エピスタティックな関係にある2遺伝子領域を検出した。Founder系統のゲノム情報と遺伝子発現情報を用いて、SNP型と発現量が連関を示す遺伝子を検索するため、遺伝子発現情報を取得した。 分げつ角度については、第8染色体に同定しているマイナーQTL(TAC8)の候補領域内に分げつ角度と関係することが示唆される遺伝子を見出した。Tos17ラインのデータベース情報によると候補遺伝子にTos17が挿入された系統は分げつ角度が変化していることが記述されており、有力な候補遺伝子であると考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究実施計画について順調に進展した。詳細なマッピングのための集団作出や分げつ角度に関与する候補遺伝子の同定を達成し、概ね順調に進捗していると考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き葉身形態および分げつ角度に関与する遺伝子の同定を進める。最終年は戻し交配した分離集団を用いて候補遺伝子を特定するとともに、収量性との関連を明らかにすることを目指す。加えて、これまでに得られたNAM集団とそのgenotypeデータを論文およびデータベースとして公表できるようまとめる。
|
Research Products
(2 results)
-
[Presentation] GWAS using Rice Nested Association Mapping population revealed agronomically important QTLs2019
Author(s)
Akira Abe, Hiroki Yaegashi, Shinsuke Nakajo, Tomoaki Fujioka, Yuki Ota, Kaori Oikawa, Hiroe Utsushi, Yumiko Ogasawara, Hideko Kikuchi, Motoki Shimizu, Hiroki Takagi, Ryohei Terauchi
Organizer
Plant and Animal Genome XXVII
Int'l Joint Research
-