2017 Fiscal Year Annual Research Report
The regulatory DNA Landscape in the rice endosperm
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17H03753
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
川勝 泰二 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 主任研究員 (30435614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 善浩 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 次世代作物開発研究センター, 主任研究員 (30546370)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | イネ / 転写因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではイネ種子成熟における遺伝子発現制御の全容解明に向けて、遺伝子発現のトランス制御因子である転写因子による遺伝子発現制御ネットワークを明らかにすることを目的としている。具体的には種子で発現している転写因子を小麦胚芽抽出液系で合成し、その転写因子が結合するゲノム断片を濃縮し、次世代シークエンサーで解析するDAP-seqを行う。今年度はイネ転写因子のGatewayクローンライブラリーからプレート単位でLRクローニング、大腸菌形質転換、プラスミド抽出を行い、タンパク質合成用クローンライブラリーへの移管を行った。また、24転写因子を用いてDAP-seqの予備実験を行った。現在のところ、ピークが得られる率は50%程度であり、元の論文(O'malley et al, Cell)よりも高い成功率であった。ピークが得られなかった転写因子についてはタンパク質合成が成功していることをイムノブロットで確認した後に再度DAP-seqを行ったが改善は見られなかった。ホモロジーが高い転写因子であっても成功する転写因子と失敗する転写因子が存在した。また、HiSeq4000を用いた場合は1レーンで48サンプル程度のマルチプレックスで問題ないことが確認できた。イネ種子貯蔵タンパク質遺伝子の発現を制御する主要な転写因子であるRISBZ1、RPBF、OsGAMYBL2についてはDAP-seqが成功しており、ターゲットとしている貯蔵タンパク質遺伝子の上流でピークが観察された。得られたピークにはそれぞれ既知の認識配列が濃縮されていた。我々のこれまでの研究からRISBZ1は種子貯蔵タンパク質上流に保存されているGCN4モチーフに結合するが、ゲノムワイドには、ACGTを含む典型的なbZIP転写因子の認識配列に結合する割合が高くなっていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プレート単位でプラスミド抽出を行い、効率的にライブラリーの移管を行えた。またDAP-seqの条件検討を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り、今年度構築したタンパク質合成用転写因子クローンライブラリーを用いて実際にDAP-seqを進める。
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