2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on three-dimensional arrangement of organelles in C4 photosynthetic cells and its arrangement formation mechanism
Project/Area Number |
17H03757
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷口 光隆 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (40231419)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井 崇生 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (60752219)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | オルガネラ / 光合成 / 細胞 / 葉緑体 / ミトコンドリア / C4植物 / 顕微鏡 / 細胞内配置 |
Outline of Annual Research Achievements |
C4植物の2種の光合成細胞である葉肉細胞と維管束鞘細胞内のオルガネラ配置は異なっており,代謝経路と密接に関わっている。本研究では,このオルガネラ配置の分子機構と生理的意義を解明することを目的としている。本年度は以下の解析を行った。 NAD-ME型C4植物シコクビエ(Eleusine coracana)の維管束鞘細胞葉緑体に存在するRubiscoは,ミトコンドリアと接近している基部側(維管束側)においてより多く偏在していることを昨年度見出したが,Rubisco抗体や組織固定方法を変えても同様な偏在が見られることを確認した。また,同じNAD-ME型C4植物であるキビ(Panicum miliaceum)やクライングラス(P. coloratum)においても,同様なRubiscoの偏在が観察された。 シコクビエにおいて,カルビン酵素sedoheptulose-1,7-bisphosphataseおよびデンプン合成経路酵素ADP-glucose pyrophosphorylaseの維管束鞘葉緑体内の分布に偏在は見られなかった。しかし,維管束鞘葉緑体内のデンプン粒は基部側 よりも先端側(葉肉細胞側)の領域で頻繁に観察された。これらのことから,CO2固定とデンプン粒蓄積は葉緑体内で偏って機能している一方,その間の代謝反応は葉緑体内で一様に機能していると考えられた。したがって,Rubiscoを維管束側に偏在させることは,CO2固定をより効率的に行うために都合が良いと考えられる。また,生成したデンプン粒を主に葉肉細胞側に蓄積することで維管束側でのストロマ領域を確保し,CO2固定の阻害を防いでいると考えられる。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(13 results)