2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H03771
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
竹本 大吾 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (30456587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 竜彦 名古屋大学, 生命農学研究科, 講師 (30362289)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 病害抵抗性 / ナス科植物 / ジャガイモ疫病菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
ジャガイモ疫病菌は、世界4大作物の1つであるジャガイモの重要病原菌であるが、ジャガイモと同じナス科のモデル植物であるベンサミアナはジャガイモ疫病菌に非宿主抵抗性を示す。遺伝子サイレンシングを用いたスクリーニングから、ベンサミアナの疫病菌抵抗性に必須な新規遺伝子として分泌タンパク質をコードするSAR8.2m遺伝子を単離した。SAR8.2mサイレンシング株では、ジャガイモ疫病菌の感染が植物全体に進展したが、 植物病原性の糸状菌や細菌に対する抵抗性は野生株と同等であった。さらに、14種のPhytophthora属菌に対するSAR8.2m遺伝子サイレンシング株の抵抗性を調べた結果、ショウガ、チューリップ、セイヨウキヅタおよびイチジク疫病菌において抵抗性が顕著に低下した。以上の結果から、SAR8.2mは広範なPhytophthora属菌に対する非宿主抵抗性に関与することが示唆された。また、疫病菌由来のエリシタータンパク質であるINF1に対する応答を野生株とSAR8.2mサイレンシング株で比較したところ、活性酸素生成、ファイトアレキシン蓄積、過敏感細胞死の誘導などの応答に全く差異は認められない一方で、疫病菌感染時の活性酸素生成や過敏感細胞死誘導はSAR8.2mサイレンシング株で顕著に低下していることが示された。これまでにCRISPR/Cas9システムを用いたNbSAR8.2aおよびSAR8.2m遺伝子破壊株の作出に成功し、これら遺伝子破壊株の表現型を確認したところ、SAR8.2mでのみジャガイモ疫病菌に対する抵抗性が著しく低下した。また、ジャガイモ疫病菌の遊走子、発芽胞子、菌糸から調製したcDNAからYeast two hybridライブラリーを作成し、SAR8.2mをBaitにしたスクリーニングにより、疫病菌のいくつかの標的候補因子が単離された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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