2019 Fiscal Year Annual Research Report
糸状菌二次代謝系の誘導因子コンビネーションの解明と誘導予測の研究
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17H03799
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
町田 雅之 金沢工業大学, 工学研究科, 教授 (30358006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 元昭 金沢工業大学, バイオ・化学部, 教授 (80410299)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 二次代謝 / 転写制御 / ルシフェラーゼ / 麹菌 / シグナル伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに構築した分泌型のルシフェラーゼによるレポーター系を用いて、代表的な二次代謝系および二次代謝系制御遺伝子であるmelBとlaeAについて、浸透圧ストレスに対する応答を解析した。この結果、いずれの遺伝子についてもNaClの高濃度下での明確な発現誘導が見られた。この誘導は、15℃の培養でも培養開始24時間後から観察され、約72時間後に最大となった。また、30℃では誘導は約24時間で最大に達した。いずれの場合にも、誘導は168時間後にはほぼ解消された。 次に、浸透圧応答の制御に主要な役割を持つHogA系カスケードとの関係を解析した。この結果、melBの浸透圧応答は、hogA2の破壊によって失われたが、sskA遺伝子の破壊では影響されなかった。HogA系カスケードでは、hogA2は最も下流に位置し、その上流にはsskA/B以外にsrrAの存在が示唆されている。melBの浸透圧誘導は、このようなsskA/Bと以外のシグナル伝達を介して制御されている可能性が示唆された。一方、leaAに関しては、hogA2、sskAのいずれの破壊によっても影響を受けなかったことから、laeAはHogA系カスケード以外の浸透圧応答に関わる制御を受けていると考えられる。 また、様々な二次代謝系遺伝子の浸透圧制御に関する解析を行った。対象とする遺伝子は、Aspergillus flavusの多数の条件での転写情報に基づいてMIDDAS-Mによって予測された二次代謝遺伝子クラスタについて、対応する麹菌遺伝子を解析して候補とし、これらの中から麹菌の多数の転写情報から比較的発現強度が高いと考えられる遺伝子を選択した。この結果、11遺伝子中の9遺伝子で高塩濃度による発現誘導が観察され、その約半数で24時間後よりも48時間後の方が高い誘導が見られた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)