2019 Fiscal Year Annual Research Report
Nutritional Strategies to Reset Negative Epigenomic Marks Caused by Fetal Environment
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17H03815
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 久典 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任教授 (40211164)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / DOHaD / タンパク質栄養 / 妊娠期 / DNAメチル化 / 血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、食塩感受性高血圧モデルであるSHRSPラットにおいて、妊娠期の低タンパク質摂取により成長後の子の腎臓でのプロスタグランジンE2レセプター遺伝子(Ptger1)の内部のCpGアイランドのメチル化が上昇することを見出している。出生後のメチル化の変化を追跡したところ、5日目、10日目、28日目と経過するごとに差が顕著になることが明らかとなった。一方、妊娠期に低タンパク質暴露を行った子に対し、通常食、低タンパク質食、高タンパク質食を接触させた。胎児期に低タンパク質食に暴露され、離乳後に2週間通常食を摂取した6週齢の仔ラットでは、腎臓中Ptger1遺伝子内のCpG islandの高メチル化が確認され、Ptger1 mRNA発現量も増加しており、これまでの研究と同様のPtger1の変動が保存されていることを確認した。さらに、このDNA高メチル化は、離乳後に低タンパク質食または高タンパク質食を2週間摂取することで、有意に低下することを新たに見出した。一方で、胎児期の低タンパク質食暴露によるPtger1 mRNA発現量の増加は、離乳後の低タンパク質食および高タンパク質食でも変化せず、離乳後のタンパク質摂取量に起因する影響は見られなかった。したがって、離乳後の低タンパク質食または高タンパク質食摂取により、胎児期低栄養に起因したPtger1のDNA高メチル化が緩和しており、出生後の栄養環境の介入により潜在的なエピジェネティックマーカーを再プログラミングできる可能性が提示された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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