2020 Fiscal Year Annual Research Report
Omics analysis based on signal transduction using GH transgenic Amago salmon
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17H03864
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
森 司 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (60241379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 菜穂子 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (00509515)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | GH / GH遺伝子組換えアマゴ / ミトコンドリア / ND1 |
Outline of Annual Research Achievements |
成長ホルモン(GH)の遺伝子導入は、魚類や哺乳類の成長促進のために利用できる。本研究では、外来GH遺伝子が卵細胞にまで導入にされた1匹の雌からこのGH遺伝子組換えアマゴは作出された。しかし、この遺伝子組換えアマゴは高成長を示すが、肝臓や心臓の形態形成異常と同時に体内の蓄積脂肪酸の減少を示す。また、この1匹の雌をワイルドと掛け合わせてヘミ接合体の雄と雌を作出。これらを掛け合わせることでホモ接合体を作り出した。更に、このホモ接合体の雄とワイルドの雌を掛け合わせることで雌ヘミ接合体を、その逆で雄ヘミ接合体の作出を行ってきた。これらの魚でホモ接合体および雌ヘミ接合体ではワイルドや雄ヘミ接合体に較べ低血糖である事が起きており、そのメカニズムの解析を試みた。方法としてはiTRAQを用いたプロテオーム解析およびIPAによるシグナルネットワーク解析、さらに発現遺伝子解析によりホモ接合体、および雌ヘミ接合体魚ではNAD+/NADH比が低下しており、これによりPGC-1αとOPA1が増加した。更に、ミトコンドリアND1機能の低下と活性酸素レベルの低下が予測された。その為、ミトコンドリアDNAを抽出して配列解析の結果、GHホモ接合体およびヘミ接合体メス由来のミトコンドリアDNAの欠失変異の約28%がND1に生じたことが明らかになった。これらの魚はまた、活性酸素レベルの減少を示した。この結果は、アマゴのGH遺伝子導入が、世代を超えて母方から遺伝する特定の欠失変異を誘発し、エネルギー産生を変化させる可能性があることを示した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)