2018 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive analyses in components of Toxoplasma dormant parasites.
Project/Area Number |
17H03913
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 健太郎 東北大学, 農学研究科, 教授 (30401178)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | トキソプラズマ / 原虫 / 潜伏感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
トキソプラズマ原虫は他の原虫と同様に独特で複雑なライフサイクル(感染環)を持ち、基本的には栄養型(タキゾイト)、休眠型(シスト)、虫卵(オーシスト)の3つの形態をとる。ヒトを含めてほぼ全ての哺乳類、鳥類に感染する可能性があることから、食肉は種類によらず感染源になりうる。感染動物由来の食肉を生食したり、加熱が不十分である場合、あるいは終宿主であるネコの糞中のトキソプラズマのオーシストが口の中に入ることによって,ヒトを含め、様々な動物がトキソプラズマに感染し、感染した動物の組織内でシストを形成する。本研究では、食肉由来感染症のトキソプラズマについてこの感染阻止を目指して、実際の感染源となるシストの性状解析を行う。 本年度は、昨年度までに同定したシスト壁構成因子及びシスト形成関連因子のトキソプラズマの潜伏感染期における機能解析を行った。同定された原虫遺伝子にHAタグを付加した組換え原虫を作製した。これらの組換え原虫を用いて、シスト誘導後の蛋白質の局在の解析を行った。また、同定した原虫遺伝子をノックアウトした原虫を作製し、培養液のpHを上昇させることで、シストを誘導し、虫体の表現型の解析を行った。これらの解析結果から、原虫のある酵素をノックアウトを行うことで、通常のトキソプラズマの表現型と大きく異なる表現型を示すことが明らかとなった。これらの解析結果は、原虫酵素を薬剤ターゲットとした抗原虫薬の開発につながる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、昨年度までに同定したシスト壁構成因子及びシスト形成関連因子のトキソプラズマの潜伏感染期における機能解析を行ったため、おおむね順調に研究が進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
同定されたシスト構成因子やシスト形成関連蛋白質について、薬剤のターゲットとなる原虫因子の整理と絞込みを行う。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Metal nanoparticles restrict the growth of protozoan parasites2018
Author(s)
Adeyemi Oluyomi Stephen、Molefe Nthatisi Innocentia、Awakan Oluwakemi Josephine、Nwonuma Charles Obiora、Alejolowo Omokolade Oluwaseyi、Olaolu Tomilola、Maimako Rotdelmwa Filibus、Suganuma Keisuke、Han Yongmei、Kato Kentaro
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Journal Title
Artificial Cells, Nanomedicine, and Biotechnology
Volume: 46
Pages: S86~S94
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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