• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2018 Fiscal Year Annual Research Report

Analysis of similarity and difference of symbiotic virus and virus like particle related with species specificity

Research Project

Project/Area Number 17H03942
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

田中 利治  名古屋大学, 生命農学研究科, 特任教授 (30227152)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中松 豊  皇學館大学, 教育学部, 教授 (00456617)
千葉 壮太郎  名古屋大学, アジアサテライトキャンパス学院(農), 特任准教授 (70754521)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords細胞性生体防御反応 / 顆粒細胞 / プラズマ血球 / hyperspread cell
Outline of Annual Research Achievements

鱗翅目幼虫の体内に異物が侵入した場合、血球より大きな異物に対して細胞性防御応答が引き起こされ、侵入異物は血球によって取り囲まれる包囲作用が起こる。その際の初期応答にに大きな役目を担っていると思われる我々が見つけた新たな血球種hyperspread cell (HSC) の寄主幼虫体内における造血器官を探り当てた。HSCは異物の表面に付着し細胞の周辺にメラニンを沈着することで他の血球に異物であることを知らせる役目を持ち効率よく異物を処理できるものと考えている。この血球は鱗翅目幼虫によっては持っている種と持っていない種があることが分かってきているが、まずは持っている種での起源をつかみ特定し、特異的遺伝子発現を見つける必要がある。まず寄主アワヨトウ幼虫を結紮することでいくつかのパートに分けて、胸部が一番多く出ることが明らかになった。また胸部には造血器官があることから造血器官を摘出したが、その寄主でも異物を注入すると未摘出の寄主と変わらず多くのHSCが異物の周りを取り囲むことが明らかとなり、従来の造血器官から生産されている血球ではないことが明らかになった。そこで、かなり時間がかかったがHSCを作る器官の探索を続け、やっとそのHSCを排出する造血器官である可能性がかなり高い器官を見つけられた。現在その器官を培養したり切片にしたり、発現している遺伝子を明らかにすることを検討し始めたところである。
さらに、カリヤコマユバチ(Ck)のポリドナウイルス(PDV)と毒液が発現している寄主の血球からRNAを取り出しRNAseqを行って結果を得たが、比較のために現在Cotesia ruficrus(Cr)のPDVの発現解析の方を進めている

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

若齢にPDV+毒液を注入したが、血球サンプルが思ったより、とれにくく苦戦してきた。少しい大きめの寄主を使うことで確実にサンプルを採取することを検討する必要が生じた、一時期Cr蜂個体群が少なくなってきていたことから、増殖等に時間を要した。最近十分な個体を得たことからさらに検討を続けて3令ではなく4令まで寄生できることを確認できた。そこで本年度はCr寄生の4令寄主から血球を採取することでRNAseqができることを目指している。
結局本年度まで、一回論文は投稿したが、rejectされたため1報も報告がない状態となった。
また、高校の教材化に貪食反応は各自学生が行うことでの実習体系は組めたが、包囲作用の教材化を如何するかの見当がまだである。

Strategy for Future Research Activity

内部寄生蜂のコマユバチ科2種Cotesia kariyai(Ck)とC. ruficrus(Cr)の持つ共生ウイルス(ポリドナウイルス、PDV)とそれぞれの毒液を注入した寄主アワヨトウから、血球を取り出してRNAseqを行うことを目標とした。
寄主の若齢にしか産まないCrの寄主として3令を使って、寄主からの血液を採ろうとした。しかし、かなり小さいことから血液を寄主から採取するときの方法をいろいろ検討したが、十分量のRNAを採取することが難しく困難を極めた。本年度では3令ではなく4令に令期を引き上げて採取する予定。寄主の防御行動によってCrは産卵を避ける傾向はあることで、3令寄主からの採血にこだわっていたが、4令でも寄生は成功することは確かめた。一方Ckは寄主が6令まで寄生可能であることから既にRNAseqをやって調べてある。Crの結果を待って違いを明らかにする。
さらに寄主アワヨトウの全ゲノムを読まなければ、寄主側の免疫反応に関与する遺伝子が特定できないことから、現在全ゲノムを読むためにサンプルを取ることを試みているが、如何してもDNAが断片化してしまうことから、何回もチャレンジをしている。コツがつかめてきたことから、近々成功すると思っている。ここまでで2ー3報の準備は整っているために最終年度には報告を多く行えると思う。

URL: 

Published: 2019-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi