2018 Fiscal Year Annual Research Report
免疫制御可能な機能性ペプチドの網羅的創製と創薬展開
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17H04009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉岡 靖雄 大阪大学, 微生物病研究所, 特任准教授(常勤) (00392308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 悦史 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター, 上級研究員 (10299604)
青枝 大貴 大阪大学, 微生物病研究所, 特任准教授(常勤) (10324344)
小山 正平 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80767559)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 免疫改変 / 機能性ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、免疫機能を正負に制御可能な独自の機能性ペプチドを駆使し、画期的な「感染症に対する新規ワクチン開発」および「アレルギー疾患・炎症疾患を根治可能な治療薬開発」を目指すものである。特に2018年度は、「免疫改変に基づくアレルギー疾患・炎症疾患治療法の開発」に注力し、1)抗原に付与したうえでアジュバントを併用することで、Th1型免疫を極めて効率的に誘導可能な機能性ペプチド、2)エンドトキシンなどの炎症刺激を抑制可能な機能性ペプチドなどを見出した。1)については、これまでに同定した樹状細胞標的化ペプチドに抗原を付与したうえで、CpG核酸などのアジュバントと併用することで、抗原特異的IgG2を選択的に誘導可能なシステムの確立に成功した。本戦略を用いて、2019年度には、Th2型有意なアレルギー疾患の予防・治療戦略を構築する予定である。また2)については、特許申請の都合で詳細は記載できないものの、ある種の免疫細胞に特異的に結合する機能性ペプチドを新規に同定したうえで、本ペプチドの炎症性疾患に対する治療効果を検討したところ、エンドトキシン投与による敗血症モデルに対して、顕著な治療効果を発揮することを見出した。本ペプチドが結合する免疫細胞は非常にマイナーな組成であり、これまでに敗血症モデルでの役割も不明な点が多いことから、本成果は、新たな治療戦略の確立と共に、敗血症モデルの新規メカニズム解明にも直結するものと期待される。2019年度には、1)および2)をより推進することで、「アレルギー疾患・炎症疾患を根治可能な治療法の新規開発」を図る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度には、当初の交付申請書の予定通り結果が得られていることから、予定通りに研究は進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、大きな問題もなく順調に進んでいることから、今後も、当初の予定通り研究を遂行する予定である。
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Research Products
(3 results)