2017 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性感音難聴を来たすDIA1変異体による新たな病態(血球系異常)の機序解明
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17H04042
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
上山 健彦 神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 准教授 (80346254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 博史 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00515223)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 進行性難聴 / 遺伝性難聴 / 血液異常 |
Outline of Annual Research Achievements |
1、申請者が作製した新規DIA1変異体発現TGマウスを用いて、新たに発見した活性化型DIA1変異体によって引き起こされる血球系異常(血小板)の発症機序を解明する:この項目に関しては、TGマウスの継時的採血を行い(1か月齢から24か月齢まで)、進行性の血小板減少を突きとめている。 2、新規DIA1変異体発現TGマウスに音響暴露負荷を行い、聴力・有毛細胞の脆弱性を調べ、有毛細胞内のアクチン代謝障害の後天性負荷による影響(増悪)を明らかにする:この項目に関しては、新規DIA1変異体発現TGマウスでは野生型マウスに比べ潜在的にリボンシナプスの低下・減少があり、音響暴露負荷によりそのリボンシナプス減少が顕在化することを突きとめた。このようにリボンシナプスの脆弱性が新規DIA1変異体患者やTGマウスの進行性難聴の一因であることをことを見出した。
更に、新規DIA1変異体の血小板での発現や血小板異常出現機序及び内耳での発現細胞の詳細な検討を行うため、KIマウスの作製に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1、申請者が作製した新規DIA1変異体発現TGマウスを用いて、新たに発見した活性化型DIA1変異体によって引き起こされる血球系異常(血小板・白血球減少)の発症機序を解明する。 2、新規DIA1変異体発現TGマウスに音響暴露負荷を行い、聴力・有毛細胞の脆弱性を調べ、有毛細胞内のアクチン代謝障害の後天性負荷による影響(増悪)を明らかにする。
1、2項目で共にポジティブな結果が得られており、計画した研究はおおむね順調に進んでいると考えている。加えて、それらの結果から新たな研究プロジェクトも生まれてきており、今後の発展に期待を抱いている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在作製中のKIマウスを用いて、新規DIA1変異体の血小板での発現や内耳での発現の詳細な検討を行い、更に、異常血小板の出現メカニズム、内耳における難聴発生の一次的病変部位の特定とそのメカニズムの解明を行う予定である。 一方、患者を対象にした臨床研究では、更に症例を増やして、難聴と血液異常の発症時期の違いなどについて結論を得て、臨床診断にも役立てられるような結果を得る予定である。
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Research Products
(6 results)