2019 Fiscal Year Annual Research Report
Regulatory mechanism of immune response through metabolic reprograming of T lymphocytes
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17H04086
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
山下 政克 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (00311605)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 解糖系 / Pgam1 / グルタミン / T細胞 / 感染免疫 / がん免疫 / 慢性炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
解糖系酵素の一つであるphosphoglycerate mutase 1 (Pgam1)のT細胞特異的欠損(Pgam1-floxed x CD4-Cre Tg: Pgam1 KO)マウスを作製し、エフェクターCD8 T細胞、Th2細胞、Th17細胞の分化に解糖系の活性化が必要であることを示した。Pgam KOマウスでは、OVA発現リステリア感染モデルにおいてOVA特異的なCD8 T細胞の増殖が顕著に低下していた。さらに、抗腫瘍免疫応答も大きく低下していた。また、Th2依存的OVA誘発アレルギー性気道炎症モデル、Th1/Th17依存的実験的脳脊髄炎モデルにおいても症状が大きく改善した。このことは、in vivoにおけるCD8 T細胞反応、炎症性のCD4 T細胞反応の誘導には、Pgam1を介した解糖系の活性化が必須であることを示している。一方で、制御性T細胞の分化はin vitro、in vivoでともに影響を受けなかった。 次に、活性化CD8 T細胞を用いて、解糖系の持続的な活性化には、細胞外からのグルタミン流入を介した細胞内グルタミン濃度の上昇が必要であることを見出した。グルタミンを介した解糖系の持続的亢進は、ATP産生の持続的増加に必須であり、ATPの供給を介してT細胞抗原受容体やサイトカイン受容体下流のキナーゼシグナル(Zap70、Plcgamma、Stat5など)の活性化に必要であることを初めて見出した。 以上の結果から、解糖系の阻害が免疫抑制薬や抗炎症薬の新規ターゲットとなりうることが示された。これらの成果は、論文として投稿しており、現在リバイス中である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)