2020 Fiscal Year Annual Research Report
うつ不安の患者登録サイトでの費用対効果見える化とStepped Careの誘導
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17H04091
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
清水 栄司 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00292699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村松 公美子 新潟青陵大学, 福祉心理学部, 教授 (60339950)
吉永 尚紀 宮崎大学, 医学部, 准教授 (80633635)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 不安 / うつ / 薬物療法 / 認知行動療法 / 医療経済 / アプリ |
Outline of Annual Research Achievements |
「うつ不安レコード」アプリのInformed Consentを得た患者から得た、うつ(PHQ-9)、不安(GAD-7)およびQOL(EQ-5D)のスコアに加え、診療費、薬剤費、通院費データを、10割負担の合計医療費に換算し、検討した。最低1回横断的に入力した患者は923人(平均年齢 45.0歳、男性372人,女性471人)でPHQ-9の平均点は12.3点(標準偏差6.97),GAD-7の平均点は9.05点(標準偏差5.69),EQ-5D indexの平均は0.699点(標準偏差0.18),1か月の合計医療費は平均10,080円であった。PHQ-9のカットオフ値5点以上でうつ症状を有する患者群786人(84.3%)は、PHQ-9が5点未満でうつ症状を有しない患者群146人(15.7%)に比べ、有意にGAD-7による不安症状、EQ-5DによるQOL障害が重症であったが、医療費に関しては有意差がなかった。また、3か月連続データを入力した薬物療法の患者群224人と認知行動療法の患者群48人の比較では、合計医療費、うつ、不安、QOLに関して、両群の有意差はなかった。一方、WEB調査で、うつ病や不安症を治すための「読書療法」という言葉を知らなかった患者が、全体の9割以上であったが、1割強の患者はWEBからの促しのメッセージにより読書療法を開始した。37名の医療者が参加した「うつ不安スコアの医療者登録データベース研究」においては、うつ(PHQ-9)、不安(GAD-7)のスコアを毎週登録できる体制を構築したところ、2回以上の認知行動療法を受けた患者140例の治療前後のうつ、不安スコアはそれぞれ有意な低下を見た。うつ不安の中核アウトカムを取得する患者登録サイトのアプリで、費用対効果を見える化し、Stepped Careへと誘導することの実用可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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