2018 Fiscal Year Annual Research Report
感覚モダリティ変換を応用した小児がん患児の食意欲の心理量測定ツールの開発
Project/Area Number |
17H04092
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
住吉 智子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50293238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 諭 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10323966)
坪川 麻樹子 新潟医療福祉大学, 看護学部, 講師 (10567431)
岡崎 章 拓殖大学, 工学部, 教授 (40244975)
中島 伸子 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (40293188)
外山 紀子 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80328038)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 感覚モダリティ変換 / 小児がん児 / 食意欲 / ツール開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,小児がん患児の「食への意欲」の心理量を物理量に変換し,それを実装した食意欲評価ツールを開発すること,および保護者が児の食傾向を知るための評価用紙の開発を目的とする.この目的の遂行のため,2018年は以下の2点を実施した. 1. 所属機関の倫理審査委員会の承認を得て.小児がん患児らの空腹感-満腹感の感覚を物理量として変換・定量化するための実証研究に着手を始めた.この研究は,心理量測定尺度として開発されている,木製のカード型尺度ツールを小児用に応用することで,尺度として活用できるか評価する調査となる.2017年に抽出した関連因子である「摂食時間」「消化器系に影響する薬剤の使用」「年齢」「BMI」「口腔内の状態」「血糖値」と,「通常の食事摂取量」「保護者の見立て」「本人の表現力」の基本的情報とともに,昼食30分前と30分後の患児および保護者が感覚的に捉える食欲の状態や,その他の身体症状を心理量測定ツールと立体的VASにて収集を継続している.患児の体調,治療スケジュールに合わせていることから,データ集積に時間を要している.現在は,データ収集できたのは数組程度だが,2019年も引き続きデータ収集を行う予定とする. 2.保護者がこどもの食傾向を知るための質問紙については,「The children's eating behavior questionnaire(CEBQ)」をもとに,新たな日本用の質問紙について内容の検討に入った.プレテスト後,内容の一部見直しを必要とすることが明らかとなったため,2019年への本格的な実施に向けて準備している段階である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
複数の食意欲評価ツールのプロトタイプを準備,検証を進め,実証研究に着手したことは,当初の予定通りである.しかし,倫理審査委員会の承認後から,参加者を募りデータ収集を始めているが,患児の状態や治療のスケジュールなどによりデータ収集には考えていた以上の時間を要している.調査期間の延長も考慮した上で,次年度以降も引き続きデータ収集を続ける.
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Strategy for Future Research Activity |
2019年は,2018年からデータ収集を行っている,小児がん患児らの空腹感-満腹感の感覚を物理量として変換・定量化するための実証研究を継続実施とする.当初はデータ収集は9月までを目安としていたが,期間を延長してデータの蓄積を目指す. また,分担研究者らと「子どもの病気に関する認識」をテーマとして,県内の小児看護師らに向けてシンポジウムを開催し,研究の成果を一部報告する(2019.6.1). 保護者がこどもの食傾向を知るための評価用紙は,所属の倫理審査委員会の承認を得た上で,全国調査を実施する.
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Research Products
(7 results)