2020 Fiscal Year Annual Research Report
Search for uremia suppressive therapeutics based on investigation on role of sulfate-conjugated uremic solutes in development and pregoression of kidney injury
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17H04104
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
齋藤 秀之 熊本大学, 病院, 教授 (40225727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城野 博史 熊本大学, 病院, 准教授 (40515483)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 腎障害 / 慢性腎臓病 / 尿毒症物質 / 硫酸転移酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
シスプラチン誘導性急性腎障害モデルにおいて、肝硫酸転移酵素 Sult1a1がインドキシル硫酸 (IS)の蓄積に伴う腎組織障害の病態進展並びに付随する尿毒症の治療標的として有用であることが検証できたことを踏まえ、2020年度は、1) 虚血性急性腎障害並びに尿管結紮による閉塞性腎症モデルでのSult1a1標的の妥当性検証、2) スクリーニングにおける Sult1a1 阻害候補化合物の評価系構築と活性評価、および 3)IS による腎障害亢進作用の薬理学的解明を実施した。急性腎障害モデルによる検証として、マウス両腎虚血再灌流 (IR) 誘発急性腎障害モデル及び片側尿管結紮急性腎障害モデル(UUOを作製した。IR 処置後にSult1a1阻害活性を示すメクロフェナム酸を投与することにより、IR 処置に伴って増悪した腎機能が改善されることを確認した。UUOモデルにおいてIS産生抑制効果を持つAST-120の投与によってIS蓄積低下とともに間質性線維化が減弱されることを確認した。 培養ヒト近位尿細管上皮細胞 (HK-2細胞) を用いて、CDDPおよびIS処理後の種々の細胞応答を精査した。HK-2 細胞にCDDPおよびISを処理 (CDDP+IS共処理) した結果、顕著な細胞障害が惹起された。また、CDDP+IS共処理により活性酸素誘導因子であるキサンチンオキシダーゼ (XO) の発現が有意に上昇した。一方、ISをリガンドとして認識する芳香族炭化水素受容体 (AhR) の発現を低下させた HK-2細胞においては、CDDP+IS共処理による XO発現上昇が抑制された。さらに、CDDP+IS共処理は、CDDPおよび IS単独処理と比較して、有意に活性酸素種(ROS)産生を亢進した。このことから、ISは近位尿細管上皮細胞において、IS-AhR-XO経路を介して腎障害を増悪する可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)