2017 Fiscal Year Annual Research Report
傷害一次感覚ニューロンのコネクトーム解析による脊髄後角疼痛伝達異常の解明
Project/Area Number |
17H04113
|
Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
野口 光一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10212127)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 博樹 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20340995)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 神経障害性疼痛 / 脊髄後角 / シナプス可塑性 / 細胞間接着 / プロテアーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
末梢神経障害後の難治性疼痛を示すモデル動物において、神経損傷後の脊髄で損傷を受けた一次感覚ニューロンがどのように二次ニューロンやグリア細胞など他細胞との連絡性(コネクトビリティー)を変化させているかを解明する。本研究では、具体的には1)損傷一次求心性線維と脊髄後角ニューロンの接着様式の変化を解析することで、異常な脊髄後角における Aberrant neurotransmission (異常神経伝達機序)の分子基盤の証明を行う。特に細胞接着因子と異常varicosity との関係、及びこれらの変化をもたらす分子(プロテアーゼに着目して)を解明する。2)一次感覚ニューロンのコネクトビリティーに影響を与えている、グリア細胞活性化以降の疼痛メカニズムの関与、の2点を明らかにする。 平成29年11月、当初予測に反し、実験施設移転に伴う共焦点レーザー顕微鏡撮影実験装置解析用コンピューターの移設と設置・稼動確認に3ヶ月間を要すことが判明した。これは、移設準備時にレンズ破損が生じ調達・設置が必要となったことや、輸送業者・光学機器業者という複数の専門業者のスケジュール調整を必要とし、さらにこれらが限定した期間(機関の移転スケジュール)で行われることによる。そのため、実験を一時中断する必要が生じた。 結果的に30年6月には、予定通りにレーザー顕微鏡関係のセットアップが完成し、実験を再開し29年度分の研究を完成することが出来た。30年度は。末梢神経損傷による脊髄後角の興奮性シナプスの空間的再配分を確定が主な課題として、研究を進める予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
29年11月に発生した顕微鏡関係のセットアップ、研究室移転に伴う研究の停止は、30年の1-2月の移転後のセットアップが終了し、実験を再開することが出来ている。29年度分のデータ、特に脊髄後角の可塑的変化のレーザー顕微鏡による解析は順調に進み始めている。
|
Strategy for Future Research Activity |
30年度中には、すべてのデータの解析を終了し、論文作成を進めて不足している実験を追加して、31年度初期には論文投稿を行う予定である。
|
Research Products
(9 results)