2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ultra-high-resolution 3D fluorescent CT using x-ray tube for imaging molecular function and morphology simultaneously
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17H04116
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
銭谷 勉 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (50443487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 浩司 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (40280820)
越野 一博 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (90393206)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | CT / 蛍光 / X線管球 / ピンホールコリメータ / 画像再構成 / 画像解析 / 分子機能 / 医用画像 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで我々は放射性同位元素を使用せずにPETやSPECTといった核医学診断装置と同様の生体機能画像を得ることができる画像診断装置として、X線で励起した特定物質から蛍光を利用する蛍光CTを開発してきた。そのX線源として放射光実験施設の放射光を利用してきた。本研究では、X線源を管球X線に代えた実用的な蛍光CTを開発し、生体機能と形態の超高解像度3次元画像を同時に得ることを目的とする。 本年度は、以下の研究成果を得ることができた。 (1)検出システムの試作:蛍光X線検出用エネルギー弁別可能な2次元検出器として、厚さ5 mmのピクセルNaIと光電子増倍管を組み合わせた検出器を用いたデータ収集システムを構築した。アメリシウムから放出される60 keVのガンマ線を検出し、エネルギーピークを確認することができた。これによって、ヨウ素造影剤から放出される28keVの蛍光X線が検出できる可能性が示唆された。また、シミュレーションを行い、蛍光CTの投影データを得るために検出器前面に装着するマルチピンホールコリメータを設計した。 (2)画像再構成アルゴリズムの開発:コーン状の管球X線に対応した透過X線CT用の画像再構成アルゴリズムを開発した。また、励起X線としてコーン状の管球X線を利用した蛍光CT用の画像再構成アルゴリズムを開発した。 (3)画像解析ソフトウェア開発:蛍光CT画像(機能画像)と透過X線CT画像(形態画像)の重ね合わせ表示を可能とした。また、蛍光CT画像と透過CT画像の各画像フォーマットに対応させ、リアライン機能、リスライス機能を実装した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シミュレーションを行い、マルチピンホールコリメータの設計はしたが、作製はしていない。また、被写体の回転、管球X線の制御、検出器のデータ収集を制御するためのシステムの試作がまだである。画像解析ソフトウェアでの生体機能定量も未完である。
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Strategy for Future Research Activity |
システムの試作や画像再構成アルゴリズムの開発にはシミュレーションが必要であるが、これまでに構築した複数コンピュータによる並列処理に加えて、高エネルギー加速器研究機構の中央計算機システムのワークサーバクラスタを利用して、シミュレーションを高速に行う。これによって、システムの試作や画像再構成アルゴリズムの開発を加速させる。 また、画像再構成アルゴリズムの開発や画像解析ソフトウェアの開発において、実データを利用して検証を行うが、蛍光CT装置の試作を待たずに実データに近いデータを利用して開発を推進する。具体的には、高エネルギー加速器研究機構で収集した蛍光CTデータやSPECTデータなどの入手しやすいデータを利用する。
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