2017 Fiscal Year Annual Research Report
コホート内症例対照研究とモデル解析でのリスク分析による肺癌CT検診間隔の個別設定
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17H04125
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
佐川 元保 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (70292274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 博 国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 部長 (70196004)
佐藤 雅美 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30250830)
濱島 ちさと 国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 室長 (30286447)
薄田 勝男 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00324046)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肺がん検診 / 低線量CT検診 / 有効性評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実績の概要 肺癌はがん死亡の1位だが進行例の予後は不良であり、治療面だけでの対策は限界がある。最近は非喫煙者腺癌が増加し、検診がより重要となっている。肺癌死亡減少のために胸部CT検診は有望だが、新しい検診の導入前にはEBMに基づく科学的評価が必須である。確立すべきエビデンスに「適切で効率的なCT検診の間隔」がある。特に、肺癌の罹患や死亡は年齢や性別・喫煙歴などによって大きく異なるので、モデルを設定してリスク分析を行うことで各個人に最適な検診間隔が明らかとなれば、過剰な被曝を避けつつ最大限の効果を得ることが可能となる。それにより、過剰診断や合併症等の不利益を最小化させられるばかりでなく、検診費用を国家規模で減少させることができる。 本研究では先行研究のデータを元に、①コホート内症例対照研究、②適切な検診間隔推定、③個別リスクに応じた効率的な検診間隔の設定を行う。その中で最も重要なのは、コホート内症例対照研究である。 日立地区では1998年から広く胸部CT検診を実施している。1998-2006年の間の50-69歳の低線量胸部CT検診受診者と同地区における同時期の胸部X線検診受診者を比較する遡りコホート研究を、先行研究として実施した。しかしながら、細部のデータに不十分な点があったことから、症例対照研究ですぐに使用することは難しかったため、本研究期間ではデータの細部の詰めを、特に欠測値の処理方法につき重点的に実施した。繰越予算での研究に引き続き、2018年度の予算を使って研究の論文化、さらに症例対照研究の実質的な解析に進めて行く。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度中にデータのクリーニングを完成させる予定であったが、2018年度に少しずれこんだ点から、若干の遅れがあったと考えられる。しかし、2018年度の後半の期間で、その遅れを取り戻した。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度の予算を使ってデータクリーニングおよび欠測値の処理方法を完遂し、コホート研究の論文化を行うとともに、症例対照研究を進めて行く。
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Research Products
(2 results)