2018 Fiscal Year Annual Research Report
血管内皮Non-Coding RNAに着目した高血圧-認知症連関メカニズムの解明
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17H04155
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
林 真一郎 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (20396740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 義晃 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 助教 (50511044)
里 直行 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター, 部長 (70372612)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 血管内皮 / Non-coding RNA / 高血圧 / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高血圧-認知症病態連関メカニズムの鍵となる、血管内皮由来のNon-Coding RNA(ncRNA)を明らかにし、その中から認知症の進展予防に有効なncRNAを選定することで、早期病態診断方法や分子治療薬の創出につなげることを目的とする。 平成30年度には、高血圧とアルツハイマー病(AD)モデル動物の脳血管内皮において、共通の発現変化を示すncRNAの探索を行った。また、平成29年度からの培養細胞実験から得られた結果と、モデル動物での結果から候補分子となるncRNAの絞り込みを行っている。in vitroおよびin vivo実験系において共通の発現変化を示すnc RNAを複数確認できている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書の平成30年度の研究目標に沿って研究を進めている。一部の研究項目については、追加実験や確認実験が必要となっているが、おおむね順調に進展している。遺伝子解析やデーターベース構築において著名な米国研究機関へ赴き、意見交換・情報収集を行ったが、本研究への関心の高さについても手応えを感じている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度に得られたin vitro実験結果およびモデル動物を用いた解析結果に対して、確認実験(リアルタイムPCR等)を行いつつ、平成30年度~31年度の研究計画を順次進める予定である。 これまでの実験で、(1)高血圧とADモデル動物の脳血管内皮において、共通の発現変化を示すncRNAを明らかにし、(2)培養細胞実験の結果と、モデル動物での結果から候補分子となるncRNAの絞り込みを行ってきたが、(1)(2)に加えてmicroRNA(miRNA)の絞り込みも行う。さらには、候補分子となるncRNA、miRNAの発現調節を行い、ADの進展予防が可能か細胞およびモデル動物にて確認する。
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