2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of chemopreventive agents using Connectivity Map analysis
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17H04163
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
高山 哲治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (10284994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武藤 倫弘 国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 室長 (30392335)
堀本 勝久 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 副研究センター長 (40238803)
岡本 耕一 徳島大学, 大学病院, 講師 (60531374)
六車 直樹 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 准教授 (90325283)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | オルガノイド / 大腸癌予防薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.大腸腺腫、SSA/P及び正常大腸粘膜のマイクロアレイ解析:大腸内視鏡検査下に前癌病変である腺腫5例、SSA/P5例 、及び同一症例の正常大腸粘膜(それぞれ5個)より生検を行い、常法によりRNAを抽出した。得られたRNAにCy3による蛍光標識を行い、ヒト全ゲノムcDNA chip (Whole Human Genome 4x44K v2, Agilent)とハイブリダイゼーションを行い、解析ソフトウェアによりスキャニング・データを解析した。 2.大腸腺腫、SSA/Pにおける遺伝子発現プロファイルのSignatureの作成:腺腫またはSSA/Pにおける各種遺伝子発現と対応する正常大腸粘膜における遺伝子発現をサブトラクションし、各病変に特異的な遺伝子発現Signatureを算出した。また、腺腫、SSA/Pのそれぞれにおいて各遺伝子の発現強度の平均値を産出した。 3.Connectivity mapを用いた予防候補薬の抽出:腺腫またはSSA/Pの遺伝子発現SignatureよりConnectivity Map解析を行い、それぞれにおいてstrong negativeに作用する薬剤を100種類選択した。その中で、実際に予防薬として使用可能な薬剤を約30種類選択した。 4. 腺腫、SSA/P、正常大腸粘膜オルガノイド培養を用いた抗腫瘍活性の検索:まず、佐藤らの報告に従い各種オルガノイドを培養した。樹立した大腸腺腫、SSA/P及び正常大腸粘膜由来のオルガノイドに、Connectivity Mapにより抽出された予防候補薬をそれぞれ低濃度から高濃度を添加し、48時間培養して感受性試験(WST-8 assay)を行いCell viabilityを測定し、IC50を算出した。 現在、腺腫に有効と思われる予防候補薬を3種類を抽出し、動物実験を行なっている。また、腺腫の症例数を増やして予防効果をさらに検討中である。SSA/Pに対する予防候補薬は、さらにスクにリーニングを行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大腸腺腫やSSA/Pのマイクロアレイ解析データをもとに遺伝子発現プロファイルを作成し、Connectivity Map解析をおこなうことができた。また、腺腫やSSA/Pからオルガノイドを作成することができている。Connectivity Map解析により得られた予防候補薬を用いて、スクリーニングを行なっており、選手に対する予防薬は3種類抽出できている。SSA/Pに対する候補薬のスクリーニングも進んでいる。以上のように、おおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の予定は以下の通りである。 1.多数のオルガノイドを用いた予防効果の検証:異なる腺腫またはSSA/P症例から多数のオルガノどを作成し、それぞれの予防候補薬を添加することにより、それらの抑制効果を確かめる。 2.オルガノイドのxenograftを用いた抗腫瘍活性の検討:SCIDマウスに腺腫またはSSA/Pのオルガノイドのxenograftを移植して、xenograftモデルを作成する。次いで、それぞれの予防候補薬を投与してこれらのポリープに対する抑制効果及び発癌抑制効果を評価する。 3. 予防候補薬の抗腫瘍活性の機序の検討:抽出された予防候補薬を腺腫またはSSA/Pオルガノイドに添加して遺伝子発現プロファイルを調べることにより、パスウェイ解析を行う。これにより、予防候補薬の抗腫瘍活性の機序を調べる。 4.大腸化学発癌モデルを用いた予防効果の検討:Azoxymethane誘導大腸発癌ラットモデルを作成し、それぞれの予防候補薬を経口投与したのち、形成されるポリープの大きさや数または癌の大きさや数を評価することにより発癌予防効果を検討する。 5.遺伝子改変マウスを用いた大腸癌予防効果の検討:APC欠損マウスなどの遺伝子改変マウスに予防候補薬を投与し、それぞれの予防効果を検討する。また、形成された病変(ポリープ)を解析して、予防候補薬の作用機序を確認する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Molecular imaging of aberrant crypt foci in the human colon targeting glutathione S-transferase P1-12017
Author(s)
Muguruma N, Okamoto K, Nakagawa T, Sannomiya K, Fujimoto S, Mitsui Y, Kimura T, Miyamoto H, Higashijima J, Shimada M, Horino Y, Matsumoto S, Hanaoka K, Nagano T, Shibutani M, Takayama T.
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Journal Title
Scientific reports
Volume: 7
Pages: 6536
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Detection of Aberrant Crypt Foci Using Image-Enhanced Endoscopy.2017
Author(s)
7)Kagemoto K, Okamoto K, Takaoka T, Okada Y, Tanaka K, Hirao A, Kitamura S, Kimura T, Miyamoto H, Muguruma N, Okahisa T, Tsuneyama K, Takayama T.
Organizer
Digestive Disease Week 2017
Int'l Joint Research