2019 Fiscal Year Annual Research Report
Ninj1-mediated vascular maturation and development of therapeutic strategy for atherosclerosis
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17H04170
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
川辺 淳一 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10400087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 行子 (津田行子) 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (00533663)
甲賀 大輔 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (30467071)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 動脈硬化 / 血管新生 / 神経再生 / 体性幹細胞 / 周細胞 / 血管安定化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢化社会を背景に増加する脳心血管疾患の基盤病態といえる動脈硬化病態の解明にむけた研究である。 我々が見出した血管成熟化を促進する周細胞(PCs)の新規因子Ninjurin 1(Ninj1)に着目して、血管壁を栄養する微小血管(Vasa vasorum, VV)とプラーク形成との関係を、明らかにすることを目的とする。我々は、また、PCsの中に新規の体性幹細胞で神経分化能をもつ毛細血管幹細胞(CapSCs)を見出し、Ninj1の血管成熟化の機序の一つに、血管神経伴走化を考え、これを証明しようという目的も含む。 本年度において、PC/CapSC特異的Ninj1欠損マウスを用いた末梢神経障害モデルにおいて、Ninj1が、血管形成と共に神経再生にも寄与することを確認し、我々の仮説の妥当性を実証した。また、PC特異的Ninj1欠損マウスを用いて、血管障害モデルにおいて、障害血管外膜に形成される微小血管VVの形成異常と共に、血管壁リモデリングが増悪することを確認することができた。 本研究の成果は、新生血管の成熟化という血管新生の量だけでなく、質が動脈硬化病態に密接にかかわることを病態モデルで実証し、本アプローチからの抗動脈硬化戦略の妥当性を示せ、今後の臨床応用プロジェクトの道筋が開けた。また、新生血管と共に神経再生にも、PC・CapSCが関与することを示すことができ、血管新生だけでなく、神経再生の機序解明研究の糸口を見出すことができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)