2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of functional bronchial ciliated cell sheet from human iPS cells
Project/Area Number |
17H04183
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 功朗 京都大学, 医学研究科, 講師 (40447975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
オケヨ ケネディオモンディ 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 講師 (10634652)
小寺 秀俊 国立研究開発法人理化学研究所, 科技ハブ産連本部, 本部長 (20252471) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肺胞上皮細胞 / 血管内皮細胞 / メッシュ / 培養 / 二層構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺胞上皮細胞と血管内皮細胞を用いた表裏二層培養の構築に向けて,基礎的検討を行った.ある素材を用いて,フォトリソグラフィーを適用し,メッシュ構造基盤を作成した.メッシュは,対角線が200umのひし形を開口とする,2-3umの細さのメッシュ構造とした.そこにマトリゲルでコーティングして真空乾燥したものを電子顕微鏡にて観察すると,メッシュの間隙に薄層の膜を形成していた.膜の厚みを測定し,これを人工基底膜として用いることとした.人工基底膜上に,肺胞上皮細胞と血管内皮細胞を播種し,マトリゲルの適した濃度を決定すべく,培養のコンディショニングを行った.また,それぞれの細胞を播種する順や向きなどについても検討した.培養された細胞を固定して細胞間接着因子を免疫染色し,その発現を確認した.今後は,肺胞上皮細胞に方向づけた未分化細胞を用いて誘導培養を行ったり,初代培養肺細胞を用いて,より生体肺の成熟上皮細胞に近い細胞の耐久性を試していく.また,血管内皮細胞も同様に,未分化細胞からの誘導が現システムで可能かを視野に入れる.現時点では上皮細胞が多重になりがちであるという欠点があり,それを克服すべく条件検討を要する.これらの手法により二層表裏培養が可能となれば,さらに培養システムをナノ流体システムに適合させ,さらに培養条件の検討や,生理学的指標(サーファクタント産生能やタイトジャンクション機能,ガス透過性など)についての検討を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
セルラインでのみ検討ができているが,未分化細胞からの誘導肺胞上皮細胞では未検討である.
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Strategy for Future Research Activity |
肺胞上皮層と血管内皮層の両方において,未分化細胞から誘導した成熟細胞を用いて二層培養を試す.メッシュ培養をナノ流体装置下で行う.
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